車内の清掃も「上から下へ」が基本
次に、車内の本格的な清掃です。クルマの場合、内外装ともに上から下へが基本で、車内であれば、天井→ダッシュボード→ドア内張り→シート→シートとサイドシルの隙間→フロアの順に作業していきます。ラゲッジスペース全体も忘れずに。
ここで掃除機の登場です。シートは表面だけでなく、座面と背もたれの間、シートベルトアンカーの内部など、隙間にホコリや食べこぼし、ペットの抜け毛などが入り込んでいる可能性大なので、ノズルの先を押し込むようにして、隙間に入り込んだ汚れを吸い取ります。ドアポケットなどの底面にも抜け毛が入り込んでいるので、念入りに掃除機掛け。ファブリックシートの縫い目や隙間は、掃除機掛けとともにソフトブラシによるブラッシングを併用すると、ほこりや食べこぼしなどの汚れの回収力が高まります。本革シートは掃除機掛けだけでも十分ですが(汚れがひどい場合は専用クリーナーを使用)、布シートの場合も、掃除機とソフトブラシによるブラッシングを併用すると、よりきれいに仕上がります。もちろん、フロアマットを外したフロア全体、ラゲッジルームも、しっかりと掃除機掛け。
そして、ダッシュボードやドア内張りなどの樹脂、合成皮革部分、ポケット部分などは、きれいなタオルと、水の激落ちくんなど、洗剤分不含のクリーナーで拭き拭き(子供やペットが舐めても安心)。ファブリックシート、布天井などは、布地に使えるクルマ専用のシート&マットクリーナーなどを水で絞ったタオルに取り、ていねいに拭いていきます。ここでのポイントは、1枚のタオルを小さく折り、つねに新しい面を使い、汚れを引きずらず、叩くように当て、汚れを再付着させないようにすることです。
そうそう、ペットを乗せているクルマは、シートとサイドシルの隙間に抜け毛が落ちていることもありますが、隙間によっては掃除機が入りません。普段から愛犬をクルマに乗せているわが家の年末の大掃除では、定規など薄く、しっかりした、長さのあるものに、クラフトテープ(紙製のガムテープ)をグルリと巻いて、隙間に差し込み、ガムテープの粘着力で抜け毛を回収しています。
エアコンを作動させたときの臭いが気になる……というのであれば、エアコン吹き出し口から直接スプレーするタイプ、またはバルサンタイプのエアコン消臭剤を使って、消臭と同時に除菌もしておくと、暖房のためにエアコンを使っても、車内は爽やかで無臭の空気、冷風に満たされます。が、それでも臭うなら、エアコンフィルターの交換(またはエアコン内部洗浄)がベストでしょう。
そうこうしているうちに、冬晴れの日であれば、洗ったフロアマットも乾いているはず。ただし、乾いていなければ、絶対に車内に戻してはいけません。フロアマットを濡れたまま車内に戻すと、それが異臭、悪臭の原因になりかねないからです。
これで車内はスッキリ。合わせてボディをピカピカに仕上げれば、新春のドライブ旅行、帰省も、安全、快適、清潔に楽しめるはずです。ちょっと古ぼけて見えてきた愛車に惚れ直すかもしれませんね。