メーカーのアイコン的役割も担っている
3台目は、地を這うように低くワイドなシルエットで迫ってくるランボルギーニ・ウラカン。最新モデルであるウラカンテクニカは、最高出力640馬力、最大トルク565Nmの強大なパワーを持つ5.2リッターV10自然吸気エンジン搭載で、0-100km/h加速は3.2秒。バックミラーに小さく見えてきたなと思ったら、あっという間に追い抜かれてしまうことも度々ですよね。
そんなときに鮮烈に目に焼き付けられるウラカンのテールランプは、「Y」の字が印象的。これはランボルギーニのデザインによく使われるモチーフで、たとえばウラカンテクニカでは、エアカーテンが組み込まれているバンパーにもこのモチーフがあります。テールランプはすっきりとシンプルなY字にもかかわらず、美しい発色で周囲を魅了。
ランボルギーニとマサチューセッツ工科大学が共同で開発・製造し、2017年に初公開された電動スーパーカー、テルツォ・ミッレニオにも採用されていました。ランボルギーニ初のBEVは2028年に登場予定とされていますが、そこにもこのモチーフが継承されていくのか、楽しみですね。
4台目は、量産車としては世界で初めて有機ELのテールランプを採用したBMW M4 GTS。このモデルは2017年の東京モーターショーに出展されており、初めて見る別次元の美しさ、繊細さを持つテールランプに釘付けになったものでした。
近くで見ると、小さな花びらのような有機ELパネルが何層にも重なり合い、まるでアート作品のように感動的。当時の出展車のテールランプは試作品で、なんと0.2mmの薄さだったというから、なおさら衝撃的でした。その後、市販車には1.4mmの薄さで採用されており、光る前から「タダ者じゃない感」を放っています。
有機ELはLEDとちがって自発光で面全体が均一に光ることや、自由に曲面がデザインできること、広い角度で光ることなどが特徴。そうした特徴を活かしたテールランプが今後、少しずつ増えていくのかもしれません。
ということで、いつまでも眺めていたくなるようなテールランプや、事故防止にもさらに貢献するテールランプなど、これからの進化にもぜひ注目してほしいと思います。