この記事をまとめると
■日本では高齢者ドライバーによる事故が大きく報道され問題となっている
■海外では日本のように高齢ドライバーによる事故が頻繁に起きている印象はない
■海外の高齢ドライバー対策として移動地域などを限定するなどの対応をしている場合がある
高齢ドライバーによる事故が目立つ日本
福島県内で2022年11月に起こった交通事故のニュースに世間の注目が集まった。なぜならば、事故を起こしたクルマの運転手が1925年生まれの97歳だったからだ。
報道によると、事故が発生したのはJR福島駅から4kmほど離れた、大手スーパーマーケットの駐車場の近く。97歳の運転者は近くに住む男性で、アクセルとブレーキの踏み間違いと思われる原因で、歩道に乗り上げて、歩道にいた女性と接触し、女性は残念ながら死亡した。
※画像はイメージ
近年、こうした高齢ドライバーによる痛ましい交通事故の報道を目にすることが増えた印象がある。高速道路での逆走や、コンビニの駐車場でアクセルとブレーキを踏み間違えて店舗につっこんだ、といった事故が後を絶たない。
予防策としては、高齢者が運転免許を更新する際に特別な講習を受けることを義務化したり、また安全運転サポートカー(サポカー)限定の運転免許を設定するなど、国はこれまで様々な施策を打ってきた。
しかし、運転免許人口の年齢分布を見ると、戦後生まれの、いわゆる団塊の世代が後期高齢者となる2020年代中盤以降、80代や90代の高齢ドランバーの数はさらに増えることは確実であり、これにより高齢ドライバーによる事故が増える可能性も否定できないだろう。