クルマのエアコンのプチ論争! 「外気導入」か「内気循環」かの使い分け問題に決着

この記事をまとめると

■エアコンの外気導入と内気循環の意味がわからないという人は少なくない

■そこで今回は有効な使い分け方について解説する

■クルマの進化によって昔とは事情が少々変わっている

内気循環のままだと酔いやすくなることも

 以前からよくわからないという声が多いのが、エアコンの外気導入と内気循環の使い分け。最近ではオートになっている場合もあるが、それは高級車などで、アナログで切り替えるクルマのほうが多い。

 外気導入をメインにする人はフレッシュな空気をつねに取り入れて吸いたいというし、内気循環派は外の汚い空気をわざわざ車内に取り入れたくないという。どちらもそれなりの理由はあって、間違ってはない。

 基本とされるのは外気導入で、内気循環のままだと乗っているうちに空気が汚れてきたり熱がこもったりして、環境的によくないとされる。とはいえ、以前のクルマではあれば気密性があまり高くなかったため、少しではあるが外気は入り込んでいたので影響は少なかった。最近のクルマは気密性が高いため、内気循環のままだと空気が淀んできて、クルマに酔いやすくなることもあるので注意が必要だ。

 使い方の基本としては、外気導入にしておいて、前にトラックなどが走っていて排気ガスのニオイが気になる場合に内気循環にする。つまり頻繁ではなくていいので、周囲の環境に合わせて切り替える。

 また、構造的に少々事情が異なっていて、以前は外気導入にすると外からのゴミがエアコン内部に入り込んで悪臭の原因になるので、内気循環のほうがいいということも言われていた。最近ではエアコンにフィルターが付いているため、内部にゴミが入る前にキャッチされるので腐敗うんぬんは過去の話になっている。

 機能的にも差があって、 とくに冬場の曇りには違いが出ることがある。エアコンを使用しないときはもちろんのこと、エアコンでも取り切れないとき、外気導入にしたほうが早く取れることが多い。車内外の温度差が曇りの原因なので、その差を小さくできるし、外の空気のほうが乾いていると場合、車内に取り込むことで曇りの元である湿気を減らすことできる、内気循環では、温度はそのままだし、湿った空気を循環させるので、取れにくいのだ。

 ただし、走行環境や気象状況などによって効果は異なるので、切り替えて試してみながら効果が高いほうを選ぶといいだろう。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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