見た目でビビるけど乗ったらアレ? ガチでコンビニへの足に使える「一見乗りにくそうな」クルマ5選 (2/2ページ)

超本格的なスポーツカーと思いきや日常使いも問題なし!

 3台目は、ショーファードリブンとして「自分で運転するよりも乗せてもらう」というイメージをもつ人も多い、メルセデス・ベンツSクラス。ボディサイズが標準で5.1m強、ロングで5.3m近いという大きさで、4WDということもあって、狭い街中では取りまわしに苦労しそうな予感プンプンですが、実際にSクラスを運転してみると、思ったよりずっとUターンや車庫入れなどがラクで驚きます。

 というのは、「リア・アクスルステアリング」という4輪操舵システムが搭載されているので、60km/h以下で走っているときには最大約4.5度の範囲で逆位相に操舵され、小まわり性能を高めて軽快に走らせてくれるのです。また、生体認証で適切なシートポジションに自動調整してくれたり、安全運転をサポートする最新技術もモリモリで搭載。

 もちろん、物理的なボディの大きさは変わらないので、入れない道もあるのは確かですが、十分に買い物のアシとしても快適なクルマと言えるでしょう。

 4台目は、2022年11月27日にタイプR誕生30周年を迎え、その最新モデルとして登場した新型のホンダ・シビック タイプR。ルノー・メガーヌR.S.と長年にわたり、FF乗用車の世界最速タイムを競っている4ドアスポーツカーです。

 大人っぽく流麗なスタイルになったとはいえ、ホイールから覗く真っ赤なブレーキキャリパーや、大きなリヤウイングなど、見た目の迫力はやはりタダ者ではないオーラを放っているので、乗りにくそうだなと感じるかもしれません。でもこの新型では、運転に夢中になれるような痛快なドライビングフィールとともに、日常のドライブでの快適性も追求されており、コンフォートモードを選ぶとまるで上質なセダンのように、優雅なクルージングも可能。

 6速MTですがシフトチェンジの回転数を自動的に合わせてくれる機能があり、まったく難しさやガクガクするような違和感もなく、自然で気持ちのいい操作感。まるで自分の運転が上手くなったかのようで、いつもの買い物への道もウキウキしてしまいそうです。

 5台目は、2021年に登場した新型のシボレー・コルベット。アメリカン・マッスルカーの代名詞的存在で、憧れている人も多いのではないでしょうか。新型は初めてミッドシップレイアウトに変更され、6.2リッターV8エンジンが後方に搭載されています。最高出力502馬力、最大トルク637Nmという、恐るべきパワーの持ち主。

 ですが、選択された走行モードに応じてパワーステアリングや可変ダンパー、パワートレイン、ブレーキフィール、エンジン音、トラクションマネジメントシステムの制御が切り替わる機能があり、普段のドライブに最適な「ツーリングモード」にしておくと、とても上品で柔和な操作感と乗り心地にビックリ。これならロングドライブも超快適だと思えるほど。

 しかも、フロントフードの下と後方にある収納スペースの容量は、前後合わせて356リットルほどあるというのですから、実用的なコンパクトカー程度は確保されているということ。日常のアシとしても活躍してくれるはずです。

 ということで、見た目はどれも実用性がなさそうで、運転しにくそうなイメージのクルマたちですが、意外にも買い物のアシにできちゃう実力の持ち主。何より、こんなクルマたちと一緒なら、いつもの道がとても楽しくなりそうですね。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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