若者のクルマ離れは本当! だが原因は「興味がない」のではなく「所有する余裕がない」だった (2/2ページ)

クルマの購入を諦めざるを得ないケースも

ローンが組みにくくなっている

 かつて、新社会人になってからわずか数カ月で新車のユーノスロードスターを購入したとか、フルローンで新車のRX-7(FD3S)を購入したといった武勇伝を耳にしたお父さん・お母さん世代も多いはず。なかには「じつは経験者」という方もいるのでは……?

 最近は若い世代の方のローンが組みにくくなっているようです。そのため、どうしてもローンを組む必要がある場合は親御さんに保証人になってもらったり、親ローンでいったん立て替えてもらったり……。仕方なく親頼みにならざるを得ないケースもしばしばです。

 ローンが組みにくくなっている理由はいろいろあり、お父さん・お母さん世代が若いときに支払いを滞らせたことも一因としてあるようです。それと、意外に多いのが学生時代に携帯電話やスマートフォンの分割払いを遅延させたケース。これは要注意です。万一、遅延してしまった場合、即対応はもちろんのこと「どれほど遅くとも当月以内に必ず対応」が重要です。たった1度のお手つきで、クルマのローンはもちろんのこと、住宅ローンが組めない事態になりかねません。

マスメディア側の報道の問題

 大人になれば、大なり小なり「忖度」という対応を嫌が応にも知ることとなります。いわゆる「大人の事情」というやつです。しかし、これが極端になってしまうと、情報操作や偏向報道になりかねません。

 活字のマジック、テレビやYouTuberなど……。見せ方や伝え方次第で「もっともらしく聞こえてしまう」ところがメジャーなメディアから発信される影響力の大きさであり、怖さです。

 偏った情報を発信するな! という声が聞こえてきそうですが、最終的には自分自身の判断で正否を見極める必要があると感じています。

まとめ:クルマに興味がないのではなく、欲しくても買えないのではないか?

 若者のクルマ離れの現実と真相について筆者なりに考察した結果、「クルマに興味がないのではなく、欲しくても買えないのではないか?」という結論にたどり着きました。

 ちょっと無理をすれば手が届くという存在ではなく、もはや手が届かないから諦めるしかない……といった若い世代のほうが多いのかもしれません。

 これまで、憧れを現実にしてきた若い世代の方たちを取材する機会がこれまで何度もありました。詳しく話を伺ってみたところ、仕事中のランチは弁当を持参したり、毎月の予算を決めて、そのなかでドライブや各種イベントを楽しんだり……。お金を使うところと抑えるところのメリハリが利いているのです。

 さらには「若者のクルマ離れ」が叫ばれていることに危機感を抱き、自ら行動を起こし、イベントを企画したり、YouTubeやSNSなどでクルマの魅力を発信している若い世代の方たちもいます。

 ノースリーブの赤い制服を身に纏い、サングラスを掛けたとある軍人の言葉を引用すると「新しい時代を創るのは老人ではない!」ことは確か。せめて、おじさん・おばさん世代は足を引っ張ることなく応援したいものです。


松村 透 MATSUMURA TOHRU

エディター/ライター/ディレクター/プランナー

愛車
1970年式ポルシェ911S(通称プラレール号)/2016年式フォルクスワーゲン トゥーラン
趣味
公私ともにクルマ漬けです
好きな有名人
藤沢武生

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