続々とEVを発表してで勢いに乗るヒョンデ
ヒョンデや、その高級ブランドのジェネシス、そしてKIAなどの韓国ブランドも、完成度の高いEVをこのオートモビリティ・ロサンゼルスに持ち込んできた。とくにKIAのニロは、スタンダードなガソリンエンジン搭載モデルから、HV、PHEV、BEVと幅広いラインアップを揃えるトールスタイルのワゴンモデル。
今回はそのすべてに試乗してみることができたが、EV仕様のスムース、かつ力強い走りは大いに印象的だった。いまや韓国車は、性能もデザインも、そしてクオリティも世界のライバルに肩を並べる存在にまで成長したと評価してもよいだろう。
ちなみに今回ヒョンデが発表したニューモデルのBEV、アイオニック6は、2023年春に発売が予定されている。
また、同社からは1974年に発表されたポニークーペをオマージュしたトータル630馬力のツインモーターを搭載するスポーツクーペ、Nビジョン74も公開。BEVの世界がさまざまな広がりを見せることをそのコンセプトカーは主張していた。
BEVの新興勢力、ヴィンファストは、昨年に続き今年もこのショーに出展した。彼らの主力商品は7人乗りSUVのVF8と、同じくVF9の2モデルだが、さらにコンパクトなSUVもそのラインアップには存在する。近くサウスカロライナ州に工場を新設するというヴィンファスト。はたしてそれは市場でどのように評価されるだろうか。
日本メーカーからのトピックスは、やはりトヨタの新型プリウスとスバルの新型インプレッサのワールドプレミアだろう。いずれもその詳細はすでに多数報じられているので省略させていただくが、はたしてこの次の世代には両車はどのようなメカニズムに姿を変えているのだろうか。もちろん彼らにとっても2035年のデッドラインは変わることはないのだから。多少の出遅れ感は否めない。
伝統の911シリーズのオフロードモデルともいえるダカール、そしてリヤシートを廃止するなど軽量コンセプトに徹した911Tを発表したポルシェ。あるいは新型のコルベットZ06を披露したシボレー。
今回のオートモビリティ・ロサンゼルスは、けして派手ではなかったものの、時代の変化を感じる見るべき点が非常に多かった。今後の各社の動きからは、やはり目を離すことができない。