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欧州はエンジン淘汰の流れなのにハイブリッドを新規開発! 謎に思えるルノーの戦略の答えとは (2/2ページ)

欧州はエンジン淘汰の流れなのにハイブリッドを新規開発! 謎に思えるルノーの戦略の答えとは

この記事をまとめると

ルノーはアルカナ、ルーテシア、キャプチャーにE-TECHハイブリッドを採用

■しかしEUではエンジンで走るクルマを販売禁止にするという話が進んでいる

■なぜいまルノーがハイブリッドに力を入れるのかメーカーに聞いた

E-TECHハイブリッドはディーゼルの代わり

 2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤーの10ベストカーにも選ばれたルノーのクーペSUV、アルカナ。同車をはじめ、ルーテシアやキャプチャーにも積まれているE-TECHハイブリッドは、専門家のなかでも評価が高い。

 しかしルノーのお膝元フランスを含めたEU(欧州連合)では以前から、ハイブリッド車を含むエンジンで走るクルマを2035年に販売禁止にするという議論を進めていて、今年10月に合意に達した。

 それが実現できるかどうかは置いておいて、政治レベルでこういった話が進んでいるなか、ルノーはなぜE-TECHハイブリッドを市場に送り出したのか、不思議に思う人もいるだろう。

 僕は1年ほど前、アルカナの日本導入に先駆けて、プログラムダイレクターやエンジニア、デザイナーにオンラインインタビューをした。

 彼らが考えるE-TECHハイブリッドの位置付けは、ディーゼルエンジンの代わりというものだった。今後さらにディーゼルの排出ガス規制が厳しくなると、B/Cセグメントで対応するのは難しい。とはいえ電気自動車(EV)は価格が高く、充電設備も必要になる。

 現在ディーゼルに乗っている人が、コスト面でもインフラ面でもそのまま移行でき、ディーゼルに匹敵する環境性能を発揮できるのが、ハイブリッドだったというわけだ。ハイブリッド対抗で昔はディーゼル、今はEVというワンイシュー志向のフォルクスワーゲンに比べて、はるかに現実的で、ユーザーに寄り添っていることがわかろう。

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