キレイ好きもほどほどに! やりすぎは逆効果になる洗車の頻度とタイミング (2/2ページ)

海辺や雪道を走った際は早めに洗車を

 最近はワックス入りの洗車用洗剤なども定着しており、洗車の最後にワックスで仕上げることによって、デリケートなボディの塗装面を保護し、ホコリや花粉、樹液、潮風や酸性雨といった、塗装にとってダメージを与えるさまざまなものから守る役割があります。でも一般的にワックスの耐久性は1カ月程度となっており、プロに施工してもらうコーティングは最長で5年ほどのものもありますが、3カ月〜1年程度の耐久性のものが多くなっています。

 ただ、もちろん雨や雪の日が続いたり、オフロードを走ったりすればワックスの効果は落ちやすくなることもあり、駐車場によっても、ホコリなどがつきやすい場所と、シャッターのある屋根付きガレージではまったく変わってきますので、ボディの状態を常によく観察することが大切です。

 また、次のような場合はワックスの耐久性に関係なく、なるべく早く洗車をしましょう。海辺を走った時は、塩害を防ぐためにボディだけでなく下まわりや足まわりも一緒に洗車を。雪道を走った時も、融雪剤などが下まわりやボディにつくと劣化につながってしまうので、入念に洗車したいですね。虫の死骸や鳥のフンがついた時も、なるべく早く落としましょう。そのままにしてしまうと、色素沈着したりそこだけ日焼けしたり、あとが残ってしまうこともあります。

 さらに、洗車をすると水道水に含まれる不純物がボディに付着し、白っぽいリング状やウロコ状に水垢として残ってしまうことがありますが、これもそのままにしておくと直射日光などで焼かれてこびりついてしまうことがあるので要注意。これはイオンデポジットとも呼ばれ、ひどい時にはボディにシミのようになってしまいます。そして、もっとひどいのはボディについた水滴がレンズ代わりとなって、直射日光の熱を集めて塗装面に侵食し、凸凹の状態となるウォータースポットです。洗車グッズの中にはこのウォータースポーットを除去するスプレー剤などもあるのですが、素人がそうそう簡単に修復できるものではなく、きれいにしようとして逆にボディを傷めてしまうこともありますので、こうなってしまったら専門業者にお願いして、除去してもらうことをおすすめします。

 そうならないためにも、洗車はよく晴れた日ではなく、曇りで風がない日を選んで行うとよいでしょう。適度な洗車、丁寧な洗車で、愛車の価値を下げないようにきれいに乗りたいですね。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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