全米オープンも開催された名門ゴルフ場が舞台! 激レアヒストリックカーしかいない超貴重なコンクールを見た (2/2ページ)

最新モデルは脇役で主役は戦前のモデルたち

 今年はぜひこのツアー・デレガンスを自分の目で見てみたい。コースはペブルビーチ・ゴルフリンクスの周囲を取り囲むように走る風光明媚な17マイルドライブを走り、そこからフリーウェイの1号線を往復し、再びペブルビーチ・ゴルフリンクスのロッジへと戻るというもの。

 だがその人気を物語るかのように、各車がスタートするのは早朝にもかかわらず、交通規制でスタート地点のロッジはおろか、主要なルートにはたどり着けない事態に陥ってしまった。

 日曜日のコンクール・デレガンス本番の日もそうだが、クルマの搬入を見るには、やはり夜明け前から搬入口に立たねばならないのは、このイベントの常識であり、それはいつしかドーン(夜明け)・パトロールと呼ばれるようになった。

 ゴルフコースと同様に、ペブルビーチ・コンクール・デレガンスの格式を感じさせるのは、これまでの70回の開催で、戦後のモデルがベスト・オブ・ショーに輝いたことがわずかに一度しかないという事実にもある。それは2014年に受賞した1954年式フェラーリ375MM。

 そして今年もコンクールの頂点を制したのは、1932年式のデューセンバーグJフィニョーリ・トルベート。ちなみにアメリカ車がベスト・オブ・ショーとなるのも2013年以来のことになる。

 いつもは練習用として使用されているロッジ前のグリーンには、コンセプトカー・ローンと呼ばれる、最新のモデルやコンセプトカーを展示するスペースが例年設けられる。今年もそれは例外ではなく、じっさいにそのプロモーション効果は非常に大きいのだ。

 ほぼ一週間にわたったモントレー・カー・ウィーク。来年もまた必ずここに戻ってきたい。誰もがそのような表情で帰路へと着こうとしている姿が印象的だった。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
好きな有名人
蛯原友里

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