よりスタイリッシュなデザインに
エクステリア&インテリアデザイン
2代目アクアのエクステリアデザインは初代のイメージを受け継ぎつつ、スタイリッシュさをより強調しています。
モノフォルムは踏襲しつつ精悍なフロントマスクから左右に張り出したリヤフェンダーまで伸びやかに繋がるデザインは、ひと言でいうと「かっこいい!」造形。
リヤまわりもフロントに負けず縦長のランプやリヤハッチやガラスの造形など、スタイリッシュにまとめられています。
インテリアは先代が採用していたセンターメーターを廃止。メーターは運転席前方へ配置し、従来メーターが装備されていた部分には10.5インチ、もしくは7ディスプレイオーディオが備わりました。ただ、10.5インチディスプレイを装備しても運転中、視界に入らないようデザインされています。
ヤリスより上級に位置づけられるアクアだけに質感にもこだわり、上級グレードにはインパネにスモーキーブロンズ加飾を施すなど高級感を演出。
またコンパクトカーでありながら、インパネなどはワイド感を強調する造形でまとめられました。
ユーティリティ・装備など
2代目アクアのボディサイズですが、全高こそ高くなりましたが全長、全幅は初代から変わっていません。
ただしホイールベースを50mm延長したことで、前後シート間スペースの拡大などに寄与しています。
運転席からの視界は良好。これはAピラーを初代より細くしたことが大きく貢献しています。先程もお伝えしましたが、初代よりホイールベースを50mm延長したことで、リヤシートはかなり広くなりました。ただし、ホンダ・フィットや日産ノートほどの広々感はありません。
またホイールベースの拡大で、リヤシートとともに恩恵をうけたのがラゲッジルーム。
先代から大きく容量が拡大……というほど大きくはなっていないですが、先代ユーザーなら広くなったことがわかるほどの違いはあります。
2代目アクアの装備で注目したいのが、全グレードに外部給電が可能なアクセサリーコンセントを装備していること。AC100V 1500Wのコンセントをセンターコンソール後部に装備し、走行中はもちろん停止時にでも1500W以内の家電が利用可能です。
同じく2代目で注目したい機能が、自動で駐車を行うアドバンスパーク。
クルマを停めスイッチを操作するだけで、ハンドルの切り返しやアクセル・ブレーキ、シフト操作まで自動で対応。駐車に自信がないユーザーにとってはありがたい先進機能といえるでしょう。
アクアのグレード一覧
グレード | 価格 | 燃費性能(WLTCモード) |
B | 198万円(FF) | 35.8km/L |
| 217万8000円(4WD) | 30.1km/L |
X | 209万円(FF) | 34.6km/L |
| 228万8000円(4WD) | 30.0km/L |
G | 223万円(FF) | 33.6km/L |
| 242万8000円(4WD) | 30.0km/L |
Z | 240万円(FF) | 33.6km/L |
| 259万8000円(4WD) | 30.0km/L |
2代目アクアのグレードはエントリーモデルのBからZまで4グレードをラインアップ。
もっともリーズナブルに購入できるBですが、先進安全装備「トヨタセーフティセンス」をはじめ、LEDヘッドランプ、デジタルメーター、マルチインフォエーションディスプレイなど最低限欲しい装備が備わっています。
ただし、足元を引き締めるアルミホイールはオプションでも装着不可。質感もけして高くはないため、Xより上のグレードを購入するユーザーが大半だと思われます。
そのXですが、Bからカラードサイドドアハンドル、ウォッシャー連動間欠リヤワイパー、ドライブモードスイッチ、スマートエントリーが追加。Bにはオプションで装着できなかったアルミホイールやブラインドスポットモニターなども装備可能です。
さらにGにはXの装備に加え、UVカット機能付きウインドシールドグリーンガラス、バックガイドモニター、3本ステアリングホイールなどを装備。
最上級グレードZにはピアノブラック塗装が施されたグリルガーニッシュ、LEDフロントフォグ、ウォッシャー連動間欠フロントワイパーなどが装備されるほか、Gとともにシート表皮など多彩なオプションを選択できることが特徴となります。
初代アクアとは
2011年に登場し、2021年まで約10年間販売された初代アクア。
プリウスを前後に圧縮したようなモノフォルムデザインを採用し、プリウスよりもリーズナブルに購入できるハイブリッド専用車ということで人気はすぐに爆発。2013年から2015年までプリウスをおさえ国内登録車販売ランキング1位を記録したほどです。
デビュー後、2015年には先進支援安全装備「トヨタ・セーフティ・センスC」を搭載。その後も安全装備のアップデートが続けられるなど機能面には年々、改良が加えられていきました。
その結果、初代は販売約10年間で187万台以上を売り上げる大ヒットモデルとなったのです。
まとめ
2代目となったアクアの2022年9月における販売台数は6732台。これは国内登録車新車販売台数ランキングで10位となり、トヨタが想定していた月間目標販売台数9800台には届きません。
半導体不足などによる影響が大きいとはいえ、年間販売台数トップを記録していた初代と比べるとやや寂しい販売台数。
ハイブリッドシステムを搭載したコンパクトカーが増えたことが大きな要因でしょうが、アクアに大きな特徴がないことも事実。ハイブリッドシステムを搭載するコンパクトカーというだけではユーザーが興味を持ってくれないなか、今後、アクアがどのように進化していくかに注目です。