歩行者にも対向車にも優しい駐車を心がけよう
白線をまたぎ、なおかつ75cmのゆとりを残さずクルマを止めれば、歩行者は、車道へ迂回して通り抜けなければならなくなる。歩行者にも安全の確認は必要だが、子供や高齢者などすべてが交通状況を読んで適応できるわけではない。
また、車椅子や杖を突くなどして移動している歩行者もあり、たとえば75cmのゆとりとは、車椅子にのっていても通り抜けられる寸法である。それでも、道路の端には側溝のための排水の穴が開いている箇所があり、ぎりぎりの幅では車椅子の車輪がその穴へはまり込む懸念も残る。杖を突く人は、杖の先が穴へ入ってしまうこともなくはないだろう。
バリアフリーの言葉が広がって久しいが、単に施設としてのバリアフリーだけでなく、クルマの運転を含め人の行為のバリアフリーも意識されないと、障害を持つ人や高齢の人の安全な移動はなかなか実現しない。
今日では、時間貸しの駐車場も増え、利用しやすくなっている。クルマを止める場合は、わずかな時間だと思っても駐車施設へ止めるようにすべきであり、郊外の通りである場合には、路側帯の決まりを理解し、歩行者にも対向車にも親切なクルマの止め方をしてほしい。
そうした気配りが、すべての人に快い交通をもたらすと思う。