クルマの状態は確認しやすいようにしておいた方が良い
それでも洗車は重要
「じゃあ汚いまま査定に出してもいいや」と思うかもしれないが、先に述べたように査定前の洗車はまったく意味がないわけではない。査定前の洗車に洗車をすることで「少しでも見栄えを良くする」よりも、「外装の状態がわかりやすい状態」となることがプラスに働くことがある。キズや凹み、クリアの劣化などで外装の状態は評価されるが、洗車をしておけばそういった外装の状態がわかりやすくなる。
たとえば査定をする時、キズかわからないような汚れがあって、判断が難しい場合があったとする。この場合はキズと認識されてしまう場合が多い。クルマが汚れていて外装の状態がわかりにくいと、責任問題として低い査定額になりがちなのだ。中古車の査定は「もしかしてプラス」はないが「もしかしてマイナス」は大いにあり得るのだ。大幅なプラスになる訳ではないが、洗車したほうが得なのは確かと言える。クルマの査定は洗車したあとに明るくて全方位からクルマをチェックできる場所で行うのが一番だ。また、若干だが査定前の洗車を買ってくれて査定額がプラスになることもある。
なお、定期的に洗車をして長い間汚れが付いたままにしないのが中古車査定に対してプラスになりやすいと言える。長く塗面に汚れが付着したままだと、塗面にダメージを与えてしまう場合があるからだ。
キズの修復はあまりオススメしない
また、査定前にキズや凹みの修復をしようとする人もいるかもしれないが、これはあまりオススメしない。確かにキズや凹みを直しておけば、直さなかった場合よりもプラスになるかもしれないが、修復にかけた金額だけ査定額がプラスになるかと言われると怪しいところだ。
中古車販売店などは馴染みの板金業者があって、買い取ったクルマや業者オークションで落札したクルマにキズや凹みが目立つ場合は、店頭に並べる前に板金業者に出して修復してもらうことも多い。一般ユーザーが板金業者に持っていくよりも、業者間でのやり取りのほうが安く済むことがほとんどなので、査定前にキズや凹みを直すのは結果的にマイナスとなってしまうことが多いのだ。
最終的なプラスを考えると
中古車の査定に直前の準備で大きなプラスになるマジックや裏技はない。高く買い取ってもらいたいのであれば、定期的な洗車とメンテナンスをしっかりとしておくのが一番だ。キレイを維持するならばコーティングをしておくのも今時のオススメと言える。目先のちょっとした金額をケチらず、洗車やメンテナンスを怠らなければ、最終的に得をすることが多いはずだ。