この記事をまとめると
■アメリカで「アキュラ・インテグラ」が売れている
■シビックと共通点が多いものの、ボディ形状とブランドが人気を後押し
■6速MTの比率は6割程度と、スポーツモデル好きが買っているのがわかる
復活したインテグラはスポーツ性を重視して人気を得た
コンパクトなミディアムクーペのホンダ・インテグラ。タイプRもあって、人気があっただけに、クルマ好きなら知らない人はいないだろう。ただし、カテゴリー全体が超縮小してしまったことから、国内では絶版となって久しく、現状ではシビックがカバーする形となっている。
海外でも絶版となっていたが、アメリカで復活を遂げてかなりの人気となっている。北米ではホンダブランドではなく、アキュラでの扱いとなっているのだが、デザインはバッジが違うものの、全体のイメージはシビックと同じ。エンジンも1.5リッターのダウンサイジングターボは共通していて、200馬力というのも一緒。つまり完全なる兄弟車と言ってよく、2021年にロサンゼルスショーで発表されたとき、すでにSNSで「シビックだろう」的なコメントが多く見られた。
それでも売れているのはまず基本として、セダンやクーペにまだ根強い人気があるということ。ザッとで言うと、SUV7割、セダンやクーペが3割程度。10年前だと4割ぐらいだったので、日本よりも人気は高いと言っていい。理由としては郊外の高速道路や幹線道路はかなりの速度で流れているので、ドライバビリティの高いセダンやクーペの人気が高くなるというのがある。
では、なぜインテグラかというと、やはりアキュラブランドで扱っていて、ワンランクぐらい上に見えるから。ホンダ自身もアキュラインテグラをプレミアムコンパクトスポーツとしている。しかも価格はシビックのSiが2万8100ドルなのに対して、3万800ドルとあまり変わらないので、そうなると必然的にインテグラを選ぶ人が多くなるだろう。
ただ、グレード体系でいうと、シビックのほうが日本同様に実用グレードも多く用意していて、インテグラはスポーツに特化しているので、スポーツモデルが欲しいユーザーがバッティングしているだけとも言える。ちなみ6速MTの比率は6割程度とのことなので、想像以上に高く、スポーツカー好きが買っていることが想像できる。
もともとアメリカでのシビックは、評価が高く、人気のモデルである。そこに対して、アキュラ扱いのプレミアムコンパクトスポーツとしてインテグラを投入して、いわば2段構えの布陣としていて、これが成功しているがゆえ、インテグラは人気モデルとなっていると言っていい。