冬タイヤを履くときの「ホイール」はどうする? この時期重要が急増するスタッドレス用ホイールの賢い選び方 (2/2ページ)

スタッドレスタイヤ用のホイールの賢い選び方とは

 ホイールは、カー用品のなかでもファッショナブルな性格が強く、オーナーとすれば足もとの露出期間が長いサマータイヤでの走行時に、ホイールの存在を目立たせたいと思うのは当然だろう。とすれば、サマータイヤに自分の気に入ったデザインのホイールを組み合わせ、ファッション性より実用性が問われるスタッドレスタイヤに、ノーマルホイールを組み合わせる方法が採られるのは当然かもしれない。

 また、ノーマルホイールだが、これはアルミホイールとスチールホイールの場合があり、ノーマルがスチール製の場合には、まず間違いなくこちらをスタッドレス用と考えるのが普通だろう。やっかいなのは、ノーマルがアルミ製の場合で、さらに標準装着のタイヤがロープロファイルの場合となる。235や245といったワイドトレッド幅で、偏平率も45/40/35といった超ロープロファイルの場合、スタッドレスタイヤの価格も相当な額となる。

 これはスタッドレスタイヤ選びの話なので、ここでは詳細について割愛するが、装着可能なホイール径(=ブレーキサイズによる)を把握していれば、インチダウンによるハイプロファイル化(といっても50や55程度だが)によって購入コストを抑えることも可能になる。この問題は、タイヤとホイールの両方に関係するため、購入総額で較べると相当な開きになるため、見落とせない大きな検討要素である。

 逆に、ノーマルホイールがスチール(この場合、ノーマルタイヤもハイプロファイル仕様が圧倒的に多い)の場合、スタッドレスへの履き替えを機にサマータイヤのワイド化/インチアップ化を図り、不要となったノーマルのスチールホイールをスタッドレス用とする場合もけっこうあるようだ。

 さて、スチールホイールといえば、凍結防止剤(融雪剤)の塩化物質によるサビが心配になるが、これはアルミ合金製も含めた軽合金ホイールについても同じことがいえる。たしかに、鉄は直接空気、さらには塩化物質に触れるとサビる特性があり、これを防止するため表面が塗装処理されているが、軽合金ホイールも同じで、直接空気や塩化物質に触れると腐食が発生する。このため塗装処理、あるいはクリアコート処理が施されるわけで、むしろ腐食が内部に進行していくという意味では、鉄製より軽合金製のほうが深刻な場合もある。

 むしろ、サビに関しての予防策は、鉄製ホイールも軽合金ホイールもシーズンが終わって保管する場合、タイヤ/ホイールを洗ってから傷の有無をチェックし、ホイールの場合はサビなら落とした上で、塗装のハゲだけなら上からホイール色やクリアラッカーを塗装してサビ(酸化)が発生しないようにすることだ。

 客観的に考えて、スタッドレスタイヤは冬季の路面を走るために必要不可欠な道具。実用性重視であることは間違いなく、それならばノーマルホイール(純正ホイールが高額ブランド品の場合はまた別の話になるが)をスタッドレス用に振り向け、サマータイヤは好みのデザインのホイールを新たに購入するのが、賢く楽しいカーライフと言えるのではないだろうか。


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