台数は前年同月比で大幅プラスも納期遅延はいまだ深刻! 発表された10月の新車販売台数の裏を読む

この記事をまとめると

■自販連、全軽自協から2022年10月の新車販売台数が発表された

■数字は回復傾向にあるものの、まだ本調子ではない

■日本における納車遅延は各国と比較しても深刻だ

日本における納車遅延は世界各国と比較しても深刻

 2022年10月単月の登録車は自販連(日本自動車販売協会連合会)から、軽自動車は全軽自協(全国軽自動車協会連合会)からそれぞれ新車販売台数が発表された。登録乗用車の販売台数は18万6202台(前年同期比123.6%)、軽四輪乗用車の販売台数は10万9607台(前年同期比137.2%)となった。前年比で飛躍的回復といきたいところだが、2021年10月といえば、世界的に見ても半導体不足やサプライチェーンの混乱により新車の生産が滞った、まさにドン底の時期。そこで2019年10月と比較しようと思ったが、2019年10月は消費税率引き上げ直後で日本国内の新車販売だけを見るとこれもまたドン底だったので、2018年10月と比較すると、登録乗用車は約82%、軽四輪乗用車は約91%にとどまっているのが現状。アメリカ国内における2022年10月の乗用車販売台数は24万8121台となり、2019年10月比で約69%、中国は2022年9月となるが新車販売台数は261万台で、2019年9月比で約114%となっている。

 納期遅延に関しては日本の深刻さが目立っているようである。単純に販売台数だけみると回復傾向にあるようにも見えるが、その多くはバックオーダーの消化を続けている車両となる。国内最大の販売シェアを誇るトヨタをみると、本稿執筆時点でのノア&ヴォクシー系の納車予定時期はパノラミックビューモニターを装着すると2024年2月以降となっている。改良を行ったばかりのハリアーやカローラクロスは新規受注を停止している状況となっていた。

 筆者は9月上旬に改良後のカローラ・セダンの1.5リッターガソリン仕様を予約発注という形(正式発表前)で注文を入れたが、いまだに担当セールスマンから具体的なものはともかく、ざっくりした納期の案内はない。調べると、2023年1月以降が納車予定時期という情報があった。

 カローラ・セダンやツーリング、スポーツは改良実施直前まで改良前モデルのバックオーダー消化のため積極的に生産していた様子がうかがえるので、あくまで私見だがしばらくは改良後モデルの生産は抑え気味にして、ほかのバックオーダーがたまっている車種の生産のために半導体などの不足している部品がまわされ、積極的な生産が行われているのではないかと考えている。

 残価設定ローンを利用しているのだが、具体的な納期がはっきりしていないので、最終支払総額が決定していない。ローンの正式申込もできない中途半端な状態が続いており、実際納車待ちしている身分としては落ち着かない日々を送っている。つかんだ情報では2023年1月以降の納期となっているので、2022年12月末に納車され、すぐに年落ち(年式が古くなる)といったことが避けられそうなので、その点は安心している。

 現有カローラセダン(2019年9月式)の車検を取ってから改良後モデルへの乗り替えを決めたこともあり、新車がいますぐ必要という切迫した事情はないものの、自分が新車を買ったという実感がなかなか沸かない不思議な日々を過ごすのは、もうすぐ55歳になる身で初体験であり、新鮮な日々を送っている。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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