いったい誰に売るつもり!? ターゲット不明のいまとなっては「珍車」感あるSUV3選 (2/2ページ)

いま見つけたら間違いなく激レア珍車!

トヨタ・ナディア typeSU

 イプサムのプラットフォームを流用し、3列シート仕様を持たない背の高いステーションワゴンという個性的なパッケーングで1998年に登場したナディア。ナディアそのものがすでに謎感のあるモデルとも言えるが、そのナディアをベースにクロスオーバー化したのが1999年6月に追加された「typeSU」である。

 この仕様、ナディアをベースにSUV風のエクステリアをプラスした……という安易なものではなく、ベース車よりも大きなタイヤサイズを採用することで最低地上高をアップさせ、ボディパネルも専用の3ナンバーサイズのものを採用。

 その結果、車両型式も新たなものになっており、いま見るとまさにクロスオーバーSUVといった出で立ちとなっていたのだが、当時はまだ初代ハリアーが登場して間もないタイミングということもあってか、市場自体が形成されておらず、とくに話題になることもなくひっそりを姿を消してしまった。

いすゞ ミュー

 いまではトラックやバスといった働くクルマのメーカーとして知られるいすゞだが、過去には乗用車やSUVで人気を博していた時代もあった。そんないすゞが1989年にリリースしたのがミュー(MU)というSUVモデルだ。

 このミューは、当時のSUVであるビッグホーンのプラットフォームを流用して誕生したモデルだったのだが、登場時のラインアップはなんと全車2シーターで、車体後部を幌型とした「ソフトトップ(1ナンバー登録)」と、幌の代わりに樹脂製のカバーを備えた「ハードカバー(3ナンバー登録)」の2種類のみ。

 パワートレインは2.6リッターのガソリンエンジンで、組み合わされるトランスミッションは5速MTのみという、まさにターゲット不明の謎仕様。さすがに尖りすぎていたと反省したのか、1990年8月には折り畳み式リヤシートとメタルルーフを備えた「メタルトップ」と、2.8リッターのディーゼルターボエンジンを投入。

 1991年9月にはようやく4速ATも追加するなど一般化がなされ、1998年にはフルモデルチェンジを果たして2代目へと進化している。


小鮒康一 KOBUNA KOICHI

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愛車
日産リーフ(2代目)/ユーノス ロードスター/マツダ・ロードスター(2代目) /ホンダS660/ホンダ・オデッセイ(初代)/ 日産パルサー(初代)
趣味
長距離ドライブ
好きな有名人
ザ・リーサルウェポンズ

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