この記事をまとめると
■MT車ではシフトチェンジするとき以外、シフトレバーを握ったり、触っていたりしてはいけない
■クラッチペダルに足をのせたまま走行するのもNG
■それぞれの理由について解説する
触れっぱなしはクルマにとってストレスに!
「おさわり禁止」。MT車では走行中に、シフトノブに触れっぱなしだったり、クラッチペダルに足をのせたままにするのはNGとされる。その理由についておさらいしておこう。
MT車のシフトレバーは、機械的にミッションにつながっている。ミッションのなかには、たくさんのギヤとシンクロ、インプットシャフト・カウンターシャフト・アウトプットシャフト(FFはインプットシャフトとアウトプットシャフトを一体化したメインシャフトとカウンターシャフト)などが回転していて、ある程度のバイブレーションが生じている。
その振動がシフトレバーにも伝わるので、シフトレバーもよく見るとプルプル震えているはず。走行中、ずっとシフトノブを握っていると、この振動は収まるが、その分だけ、ミッション本体やリンケージのストレスの逃げ場が失われ、不必要な負荷をかけることになってしまう。
振動は大きすぎても困るが、抑え込んでしまうのもよくないので、シフトチェンジ時以外はシフトレバーに手を置かず、両手でハンドルを操作しよう。クルマも人間と同じで、どこかで上手にストレスを逃がしてやることが肝要なのだ。
また、シフトレバーは少し動かすとスプリングの働きで、ニュートラルに戻ろうとする力が働く。シフトノブに触れっぱなしでいると、何かの拍子でレバーが動き、思わぬ時にギヤ抜けする可能性があるので、シフトノブはできるだけフリーにしておくのが基本。
余談だが、AT車のシフトレバーは、機械的にミッションとつながっているわけではなく、電気的なスイッチでしかないので、走行中に触っていたとしてもミッションへのストレスはない。しかし自動変速=ATなので、普段はDレンジに入れっぱなしでOKで、シフトレバーに触れる必要はない……。