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知られざるタクシー業界のルール! 新人が「銀座には近寄るな」と指導されるワケ (2/2ページ)

知られざるタクシー業界のルール! 新人が「銀座には近寄るな」と指導されるワケ

この記事をまとめると

■銀座にはタクシー業界で「乗禁地区」と呼ばれている地域がある

■「乗禁地区」では流し営業はできず、決められた乗り場でしか客を拾えない

■タクシー会社からも新人のうちは「銀座には近寄らないほうがいい」と指導される

夜の銀座はタクシー業界で「乗禁地区」と呼ばれる地域となる

 東京などの大都市では、街なかでタクシーを走らせ道端で手を挙げ乗車意思を示した人を乗せる流し営業が当たり前のように行われ、利用者も乗りたいところでタクシーが来るのを待つのは当たり前の光景となっているが、それが時間帯によって当たり前ではない地域が存在する。それが銀座地区である。

 銀座は、業界では「乗禁地区」と呼ばれている。平日深夜(午後10時から翌朝午前6時)に、東京高速道路、外堀通り、中央通り、そして晴海通りの内側地域がその対象となる。これはタクシー業務適正特別措置法によるものとなっている。

 この乗禁地区内に設けられたタクシー、無線タクシー、ハイヤー乗り場からしか乗車することはできず、そのほか車両進入禁止道路やタクシー・ハイヤーのみ通行可能な道路などが規制時間内に設定されている。これは1970年(昭和45年)から実施されているもので、導入の背景としては、絶えず銀座界隈の道路でお客を乗せようと多数のタクシーが低速で走りまわったり、客待ちのために駐車するタクシーが大量発生することなど、無秩序な状況発生を防ぐことがある。また、一般車両の進入も禁止している地域があるが、これはいわゆる白タク行為を行わせないという意図もあるようだ。

 乗禁地区内で歩いていてたまたまそばを空車のタクシーが通ったとしても、そこで手を挙げて乗車することはできない。前述したように決められたタクシー乗り場でしか乗車することができないのである。ただし、乗禁地区でも、目的の店の前まではタクシーで乗りつけることは可能となっている。

 なお、乗禁地区での違反行為の取り締まりは、東京タクシーセンターが行っており、違反行為を現認した場合は、当該ドライバーだけでなく、ドライバーが所属する事業者についても、状況次第では何らかの厳しいペナルティが課されることになる。

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