この記事をまとめると
■東京から神奈川、埼玉、千葉を結ぶ首都高速道路、通称首都高
■走り慣れていないドライバーには、苦手意識を持っている人も少なくない
■今回は首都高に不慣れな人がやりがちな“不要な運転”を紹介
首都高に苦手意識を持っている人も少なくない
東京から神奈川、埼玉、千葉を結ぶ首都高速道路は、ビギナーや初めてのドライバーからは「ちょっと走りにくそう」と恐れられることが多い道。合流や分岐が複雑で、出口が右にも左にもたくさんあるので、一度通ったくらいじゃなかなか覚えられないのも、苦手意識を持ってしまう理由のようです。
それゆえに、首都高を走っているクルマを観察していると、「不要な操作」をするドライバーが流れを乱し、周囲を巻き込んで、渋滞やヒヤリとする瞬間の原因になっていることがわかります。今回はそんな、首都高に慣れていない人がついやってしまう、不要な運転をピックアップしたいと思います。
まず1つめは、不要な車線変更。首都高を頻繁に走っている人にはお馴染みのことですが、2号線から環状線(C1)へ合流する地点のように、カーブの先に合流があるようなところでは、なるべく合流車両が入ってきやすいように、あらかじめ本流の右車線から左車線へクルマを誘導するような矢印が路面に表示されています。これは、車線変更を強制するものではなく、できれば左車線に寄っておくと合流地点で減速したり、ブレーキを踏んで入れてあげたりしなくてもよくなりますよ、というものです。
ところが、初めてここを通るドライバーの中には「この先で右車線がなくなってしまう」と考え、慌てて無理な車線変更をすることも。左車線のドライバーもまさか急に入ってくるとは思わず、急ブレーキを踏んだりヒヤリとすることになってしまいます。何度か通れば、路面の矢印が車線の減少する場所のものなのか、合流に備えるためのものなのか、わかってくると思いますので、しっかり覚えておくようにしたいですね。
2つめは、不要な急ブレーキです。首都高は急なカーブが多いという印象があるので、どうしても用心してブレーキを多用する運転になるのは、安全運転という観点からすると悪いことではありません。カーブの壁面に減速を促す表示や、「この先急カーブ」という案内がある地点も多いため、それを見て反射的にブレーキを踏むこともあると思います。
ただ、首都高の制限速度は多くの場所で60km/hまでなので、その速度を守っていれば曲がりきれないほどのカーブというのは、じつはそんなに多くないのです。また最近は、ナビ画面を見ればこの先のカーブがどのくらいの曲線を描いているのか、一目瞭然。運転席からは急カーブのように見えても、実際にはとてもゆるやかなカーブだった、というところも。何も確認せず、カーブだからといってなんでもかんでも、後続車両が驚くほどの急ブレーキを踏むのはむしろ流れを乱す運転となってしまう可能性が高いと言えます。