2車線のまま合流する地点での不要な動きも
3つめは、不要な加速です。首都高では環状線付近はとくに、長い直線区間よりもカーブや合流、分岐地点が頻発する区間が多くなっていますので、思い切り加速してもすぐに減速しなければならない状況が続きがちです。ところがドライバーの心理としては、前走車との距離が長く空いていると、どうしても強くアクセルを踏んで追いつきたいと思ってしまうものですよね。そこで思い切り加速をしてしまうのですが、すぐにカーブが近づいて結局はブレーキを踏んで減速しなければならず、無駄な加速・不要な加速だったという結果に。
それは自分だけでなく、後続車にも同じように無駄な加速をさせてしまうことになり、それが何台も何台も後ろも伝わっていくと、ついには渋滞を引き起こす原因になってしまう可能性が高くなります。直線が続くように見えても、その先の状況をナビ画面などで確認し、カーブや合流、分岐がやってくるようなら加速は控えめにしておくといいですね。
4つめは、2車線のまま合流する地点での不要な動きです。一般的な高速道路では、側道から本線へ合流する車線は1車線となっていますが、首都高では数カ所、2車線を保ったまま本線へ合流するところがあります。これは慣れない人からすると「?」と、どう走ればいいのか悩むポイントかもしれません。合流する先が右にあるなら、かなり手前で先に右車線に移っておいた方がいいのか? それとも、本線の直前になって1列に並ぶのか? よくわからないですよね。そのため、焦って右へ左へと移動を繰り返してしまったり、合流しようとウインカーを出したクルマの後ろに割り込んでしまったり、不要な動きをするクルマを見かけます。
でもここでは基本的に、自分が走っている車線をむやみに変えることなく、右なら右、左なら左を動かず、そのまま右車線は本線の手前、左車線は本線の奥と、2段階のポイントで合流をしていくとスムースに流れます。必然的に、右車線から手前のポイントで合流したクルマは、その先で左車線から奥のポイントで合流してくるクルマが前に入るかもしれないことを、あらかじめ頭に置いておきましょう。首都高では合流地点での不要な動きが事故の引き金になることも多いので、周囲をよく見て慎重な運転をしたいものです。
ということで、首都高速道路の公式サイトでは、事前に合流地点などの予習ができるように、ビギナーや不慣れなドライバーが難しいと感じやすいポイントを、実際に走るクルマの運転席から見るような動画でわかりやすく解説してくれています。もし、通るルートや目的地が決まっているなら、見ておくと心がまえができて安心ですね。可能ならば、首都高のルート図をプリントしてダッシュボードに貼っておいたり、乗るIC、降りるICがどちら側にあるのかなど、調べて覚えておくと、不要な運転が減って落ち着いて走行できると思います。