略式命令請求なら90%は不起訴になる
反則行為の有無を争いたい人は、反則金納付の「通告」がきてもそれをスルーしておけば、自動的に道路交通法違反事件として刑事手続きに移行するので、反則金を納めずに待てばいい。
刑事手続きがはじまっても即裁判というわけではなく、まずは検察官が起訴するかどうかを判断する。道交法違反で検察官が正式に起訴する「公判請求」したケースは、赤キップになる深刻な違反を含め、3%しかない。
残りはどうなるかというと、53.8%は略式の裁判手続きへの起訴である「略式命令請求」に。これは運転者本人の同意を必要とするので、取り締まりに納得がいかない人は、断固としてこれも拒否するといい。
そして残りの43.2%が不起訴で、ずばり無罪放免! 不起訴の可能性は43.2%か……と思うかもしれないが、青キップの違反=反則金で済んでしまう違反に限るなら、不起訴になる率は90%以上というデータもある。
万が一、反則金を納めずに公判請求されて正式な裁判になり有罪になったとしても、その結果として課せられる罰金は反則金と同額というのがセオリー。
正式な裁判になって有罪が確定すると罰金だけでなく前科もつくが、青キップでなおかつ絶対に自分は違反を犯していないと確信しているのなら、反則金を納めないことを選択し、不起訴にかけてみる価値はある。
一方で、青キップを切られた瞬間は「とことん争ってやる」と熱くなっても、日が経つにつれ気が変わった場合どうするか。
前記の本納付書が届いても、しばらく反則金を支払わず放置しておくと警察から電話やハガキなどで支払い催促が来るので、催促が来た時点で反則金を納付すれば解決する。
いずれにせよ、一度取り締まりに遭って違反キップを切られると、時間的にも精神的にも金銭的にも大きな損失になってしまうので、交通ルールをしっかり守って、安全運転を心がけることがなにより肝心だ。