デラックスなのに廉価グレード!? オヤジ感涙のトヨタ車の懐かし「DX」系グレード5選とその中身 (2/2ページ)

コンパクトカーや大衆車にも「DX」が普及

カローラ カスタムDX(4代目)

 4代目カローラは1979年にデビューしている。このころになるとデラックスも“DELUXE”ではなく、“DX”と略称が使われるようになる。カスタムDXは最廉価グレードとなり、ラジオもつかず、車内やトランクの床も塩化ビニール敷きとなるスタンダードをベースに、ファミリーユースにも対応させた買い得グレードとなっていた。

 スタンダードの装備に対し、通発レザーシート(でもビニール地)、AMラジオ、ニードルパンチフロアカーペット、シガライター、トランクマット、コートフック(専用装備)などが追加で標準装備されていた。当時の東京地区価格で1300 4ドアカスタムDX(4MT)が77.1万円。スタンダードより5.3万円高であった。ボディカラーもスタンダードは白1色なのに対し、白を含む6色が用意された。

スターレット ソレイユ(3代目)

 1984年にデビューした3代目スターレットのDXグレードをベースにした特別仕様車。軽自動車並みに買い得な価格設定だったのが印象的である。“ソレイユLエクストラ”では、エアコン、パワーステアリング、ブロンズガラス、カラードドアミラー&バックドアガーニッシュ&スチールホイール&ハーフキャップ、専用ストライプ、バックドア&フユーエルリッドオープナー、デジタル時計、ドアアームレスト、専用シート表皮、専用ドアトリム表皮、防眩インナーミラー、熱線式リアウインドウデフォッガーが特別装備となり、当時で3ドア 4MTで88.8万円であった。

 当時はこの手の特別仕様車は軽自動車やコンパクトカーでは当たり前のように設定されており、買い得感を競い合っていた。

カリーナSG マイロード(4代目)

 1984年にセダンでは初となるFF方式を採用したカリーナ。DXグレードのひとつ上のSGというグレードをベースにした特別仕様車がマイロード。このマイロードは2代目から最終となる7代目まで設定された、カリーナとしては伝統的特別仕様車でもあった。筆者個人としては4代目マイロードの買い得感がとくに高いと感じるので4代目を紹介する。

※画像は1500 SG-Extra

 最大の特別装備がベースのSGには装着されないタコメーターが装備されること。さらにカラードウレタンバンパー、カラード電動リモコンドアミラー、パワーステアリング、ブロンズガラス、パワーウインドウ&電磁式ドアロックなどを特別装備。モデル末期にはエアコン&クールボックスも標準装備となった。1.5リッターエンジン車も用意され、値引き交渉次第では格下のカローラよりも買い得で格上のカリーナセダンに乗ることができるとして人気を博した。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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2019年式トヨタ・カローラ セダン S
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