あくまで世界観重視? それともかなりの本格派?
つまり、デリカの「世界観」詰め込んだということは、たとえばパジェロミニやジムニーのような、超本格ミニSUVではないとも受け取れる。
が、デリカの名を冠しておいて、ただのなんちゃってSUV風軽クロスオーバーモデルとして三菱がデビューさせるのかっ!? という疑問も残る。まだエクステリアデザインのみの公開で、エクステリアに関してはライバルを圧倒する本格派ながら、たとえばスーパーハイト系軽のクロスオーバーモデルであるeKクロススペースの最低地上高は、クロスオーバーモデルじゃないほうのeKスペースと同じFFが155mm、4WDが150mmという数値。スペーシアとスペーシアギアも最低地上高は150mmと共通で、本格SUVの180-200mmとは異なるものだ。
しかし、ティザー広告の写真の下半身を、eKクロススぺースと何度も見比べているうちに、「タイヤとホイールハウスの隙間が、eKクロススペースより広いんじゃないか……?」と思えてきた(個人の印象ですが)。この点に関しては未確認とはいえ、走破性、最低地上高にこだわった軽クロスオーバーモデルであることを大いに期待したいところである。
で、余計なお世話として、デリカミニのパッケージングが、eKクロススペースと同じだと仮定したときの、車内、荷室の寸法を紹介すると、身長172cmの筆者のドライビングポジション基準で、前席頭上に~260mm、後席頭上に250mm、左右分割で320mmスライドする後席を最後端位置にセットした時の膝まわりに最大400mm!! と広大にもほどがあり、 後席の着座性、立ち上がり性にかかわる後席のヒール段差は異例の380mmと素晴らしく(N-BOXの355mmがクラス平均値)、着座性は文句なくよく、極めて快適、爽快に座ることができる。
荷室は開口部地上高の490mmはeKクロススペース基準だが、もし最低地上高が固まったとしてもかなり低く、重い荷物の出し入れも楽々なはず。荷室フロアは奥行き約300-675mm(後席スライド位置による)、幅885mm、最小天井高1070mm。後席を前にスライドすれば、アウトドアの荷物もしっかりと積み込めるはずである(床下収納あり/ガソリン車)。また、後席を格納した時の荷室拡大フロア長は1090mmに達する(やや角度はつくが)。
※画像は姉妹モデルeKスペースのラゲッジ
三菱の発表によれば、2023年初夏の発売前、2023年1月13日(金)〜15日(日)に開催される東京オートサロンで参考出品車としてお披露目(プロトタイプ?)となることが公表されている。いち早く現車を確認するなら、東京オートサロンの三菱のブースに直行である。