この記事をまとめると
■ナンバーマッチングとはシャシーやエンジンの登録番号が工場出荷時と合致していることをいう
■オリジナル原理主義のコレクターはナンバーマッチングにこだわる
■頼めばマッチしたナンバーを打ち直してくれるレストレーションガレージも存在するという噂がある
ナンバーマッチングの認証証明を発行するメーカーもある
ナンバーマッチングとはシャシーとエンジン、そのほかパーツの登録番号が工場出荷時と合致していることをあらわしています。平たく言えば、製造されたときから主要パーツがなにひとつ交換されてない(改造されていない)状態、つまりは純然たるオリジナルということ。
ナンバーマッチングはコレクター向けに取引されるようなクラシックカーやスーパーカーではデフォルトであり、いずれかのパーツがマッチしないとなるとウン千万円も値段が下がってしまうなんてことも普通です。だって、コレクターと呼ばれる方々でオリジナル原理主義でない方は滅多にいませんからね。
それゆえ、フェラーリ・クラシケやランボルギーニ・ポロストリコなんかでも、公式レストアの場合はナンバーマッチングの証明もしてくれるのです(もちろん、マッチングしていない場合のそれはありません)。
ちょっと前まではポルシェ・ジャパンでもマッチングを調べることができました。車台番号、エンジン番号はもちろん、カーペットの色やオプションの内容まで、あたかもクルマの戸籍謄本かのようなデータが本社にあるので、そちらと照らし合わせるサービスがあったのです。カーデックスと呼ばれ、国内からも大勢の方が調べられていましたが、現在は同社の公式サイト内にサービスが格納されている模様。
調べ方もメーカーごと、車種ごとに違うのですが、911の場合は車台番号、エンジン番号、ミッション、外装パネルなどなど多岐にわたり、これまたシュツットガルト本社のカスタマーカウンターに詳しいガイダンスが用意されています。
ちなみに、ポルシェの場合は一般車のユーザーよりもレーシングカーのナンバーマッチングを確かめるユーザーが圧倒的に多いようです。同社のレーシングカーが大いに売れたことに加え、各国のレースレギュレーションと相照らすためにはナンバーマッチングは欠かせない作業だからでしょう。