ちゃんと積んでる? 使い方はわかってる? クルマのトラブル時に必要な「10の道具」は日頃のチェックが重要だった (2/2ページ)

日頃からしっかり備えておけば助かる可能性はグンと高まる

 5点目は、パンクした際にテンパータイヤに履き替えるために必要な、ジャッキとジャッキアップポイントの確認です。昔は当たり前のように標準装備されていたジャッキですが、最近はスペアタイヤやテンパータイヤの代わりにパンク修理材が搭載されることが多くなり、ジャッキも搭載されなくなってきています。ですが、テンパータイヤに交換するためには必需品となりますので、搭載場所と使い方をマスターしておきましょう。

 ジャッキで車体を持ち上げる際には、どこにでもジャッキを当てて良いわけではなく、指定のジャッキアップポイントがありますので、取扱説明書などで確認を。また、使用する際には必ず平坦な場所で行い、タイヤの前後に石などで輪止めをして車体が動き出すことにないようにしましょう。

 6点目は、こちらもタイヤ交換をする際に必要となる、工具です。最低限、手動タイプのトルクレンチがあれば交換できますが、自分のクルマのタイヤのナットにサイズが合っているかどうか、確認しておきましょう。

 7点目は、どうにも自力で走行不可能になってしまった際に、他の車両に牽引してもらうときに必要な牽引フック。これがどこに搭載されているか、知っていますか? レスキュー隊に来てもらったとしても、この牽引フックがないと助けてもらえなくなりますので、一度確認しておくことをおすすめします。荷室の床下収納など、よく探さないと見つからない場所にあることも多いので、いざという時にさっと取り出せるようにしておきましょう。

 8点目は、最近はいろんな場所が電動化されていて、エンジンが再始動できなくなるとリヤゲートが開けられない、というクルマもあります。先ほどの牽引フックが荷室の床下に入っているのに、リヤゲートが開けられなくて取り出せない、ということもあり得るのです。

 そんな時にも、万が一車外から開けられなくなった時に、手動で車内からリヤゲートを開ける緊急手段というのがあるはずなので、一度、取扱説明書などで確認しておくといざというときに慌てずに済むと思います。

 9点目は、豪雨や豪雪による運転中の被災が増えている昨今、車内に常備する人が増えている、防災エマージェンシーバッグ。携帯トイレや防寒具、最低限の水や食料、ホイッスルといった、ドライブでの出先で被災した際に命を守るための道具がコンパクトにまとまっています。

 まずは、購入してから年数が経ったものは、経年劣化や有効期限切れになっていないかどうか。何かで使ったことを忘れていて、減っていれば補充をしておきましょう。また、赤ちゃんや女性、お年寄り、持病がある方などがよく乗るクルマであれば、オムツや生理用品、常備薬といった備えをプラスしておくとさらに安心です。

 10点目は、故障や事故の際に真っ先に連絡するところといえば、警察や道路の緊急ダイヤルに続いて、加入している保険会社ですよね。連絡先の電話番号はわかりますか? 「スマホに登録してあるし、なければ検索すればいいじゃん」と思っている人は、要注意。事故や故障の際に、いつもどおりスマホが使えるとは限りません。もちろん、スマホに登録しておくのもいいのですが、必ずお財布にメモを入れておくとか、毎日使うバッグに緊急連絡先リストを入れておくなど、もしもスマホが使えなかった時のことを考えて、準備しておきたいですね。

 ということで、明日は我が身かもしれないドライブ中のトラブルですが、日頃からしっかり備えておけば助かる可能性はグンと高まり、安心して走行できると思います。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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