この記事をまとめると
■2022年10月16日に「ルノー・カングー・ジャンボリー2022」が3年ぶりにリアル開催された
■総参加台数1903台のうち、カングーはじつに1783台が集まった
■新型カングーの日本仕様を初公開するサプライズもあってカングーファン大満足の1日となっていた
待ちに待った3年ぶりのリアル開催にファン歓喜
世界一カングーが愛される国、それはこの日本だ。オンラインではないリアルなイベントとして3年ぶりに開催された、ルノー・ジャポンが主催するルノー・カングーファンのための祭典「ルノー・カングー・ジャンボリー2022」の様子を見ると、その事実が実感できる。
総参加車両台数1903台のうち、カングーはじつに1783台。初代モデルのデビューは1997年からと販売期間は長いとはいえ、わずか2世代の同じモデルがこれだけ集まるイベントはそうない。フランス本国のメディアが取材にやってきたのも頷けるというもの。カングーは世界的な人気車だが、日本での愛され度合いは群を抜いているのだ。
少し乱暴な比較をすると、日本におけるカングー人気は、トヨタのプロボックスが海外で人気を博し、多くのユーザーから家族やペットのように愛されているようなものかも知れない。しかし、カングーには日本の実用車にはない魅力がいっぱいだ。基本性能の高さや合理的な使い勝手の良さは、多少古くなろうとまったく色あせることはなく、工夫やカスタム次第で潜在的な魅力を引き出す楽しみもある。
「カングー・ジャンボリー」の盛り上がりをみると、カングーというクルマの本質的な魅力が見えてくるので、カングー愛に満ちたオーナーたちの楽しげな様子から、カングーの魅力に迫ってみよう。
犬好き家族 三原さんと内山さん
5年前にニューミニからカングーに乗り換えたという三原さん。もともとクルマ好きだったが、愛車がカングーになってからカーライフのスタイルが変わり、たくさんの荷物やペットと一緒にレジャーを楽しむ機会が増えたとのこと。
同じカングー乗りのご友人、内山さんらとツーリング的なドライブも楽しみ、趣味の幅が広がったようだ。カングーは何年経っても飽きが来ず、家族のような存在として愛せる不思議な魅力があるという。
ジオラマ制作 新井さん
以前の愛車はドイツブランドのSUVやミニバンで、自動車としての性能の高さによる満足度は高く、押し出しの強い雰囲気なども悪くなかったという。しかし、フランス車のカングーにはドイツ車とは対照的な魅力を感じ、カーライフの質も変わったと語る。
車中泊やキャンプをする機会が増え、鉄道模型の趣味から発展して、なんと愛車のジオラマを作るようにもなった。これまでの愛車ではなかったことで、やはり愛着が深まったようだ。
ロードトリップカングーさん
完成度の高いウッドデッキは、オール無垢仕上げの拡張機能が素晴らしい。床板を伸ばせばハイエースと同じ床の長さになり、金物で補剛し大人ふたりが座ってもビクともしない強度も確保。
たためば5人乗りモードに戻るという力作だ。クラシックミニのカスタムのプロとしての経験をもとに、地元の内装屋さんと一緒に開発。
ワーケーションで各地を走りまわりながら思いついたアイディアで細かい実用性をアップするなど、カングーの発展性の高さを楽しんでおられた。
カヌーワールドディレクター 西沢さん
1700台を超えるカングーの中でもひときわ目立っていた、ルーフにカヌーを搭載したブルーの限定車クルール。カヌー専門誌のプロデュースをしているというオーナーの西沢さんは、実用車の機能性への要望レベルが高いといえるが、カングーは高評価だ。
ロングドライブでも腰が痛くならないシートや余裕のあるヘッドクリアランス、耐荷重が高く、90度回転するなど日本の実用車にはなかなか備わらないルーフキャリアなどにより、カヌー愛好家にとっても欠かせない存在に。
ガレットトレーラー 宮下さん
フランス語で山小屋を意味する「シャレー ドゥ モンターニュ」という手作りのトレーラーショップをカングーで牽引。
オーナーさんはキャトルのフルゴネットやサンクターボ、エクスプレスなど、古くから多くのルノー車を乗り継いでいるマニアで、本業はスキーのインストラクター。
大工作業や料理もお好きということから、地元長野のりんご箱をリサイクルするなどしてこのお店を手作り。合理的、かつデザインがめちゃめちゃ良いのがルノー車の魅力だと語ってくれた。