この記事をまとめると
■アウトドアブームに伴い、ルーフラックの装着率が上がっている
■車内に乗りきらない荷物、汚れた荷物などを積載することができる便利なアイテムだ
■ルーフラックを使って積んでいいものの条件について解説する
はみ出していいのは全長の10%まで
昨今のアウトドアレジャーブームに伴って、装着率が上がってきているルーフラック。装着するだけでグッとアウトドア感がプラスされるため、ドレスアップ感覚で装着しているユーザーも多くいるようだ。
しかし、本来のルーフラックは車内に乗りきらない荷物や、車内には積みたくない濡れたり汚れたりしたテント類などを積載するなど、ドレスアップアイテムとしてだけ装着するにはもったいない便利さが詰まっている。
そんな便利なルーフラックではあるが、じつは何でもかんでも載せてしまってOKというワケではない。キチンとルールを守って積載しないと落下などの危険性があるだけではなく、違反となってしまうこともあるのだ。
たとえば、カヌーやカヤックなど、長さのあるものをルーフラックに積載する場合、コンパクトカーなどでは車両の全長よりも積載物のほうが長くなってしまうケースもあるだろう。この場合、車両の全長よりもはみ出していいのは、全長の10%までとなっている。
つまり、全長が4メートルの車両なら、4.4メートルまでの長さのものであれば積載してもOKということになるワケだ。
ただし横方向については車両の全幅を超えてはならないというルールがあるため、普通車のルーフにキングサイズのベッド(幅約180センチ)を積載して運ぶというのはNGとなってしまう。
続いては高さだが、これは普通車で3.8メートル、軽自動車で2.5メートルを超えてはいけないと定義されている。これの数値は車種は問わず、あくまで普通車か軽自動車かだけで分けられているため、全高1890ミリのハイゼットバンではルーフキャリアの上に全高800ミリのロードバイクを立てて積むのはNGということになる。
逆に全高1160ミリの初代NSX タイプRであれば、2.5メートル以上の高さがあるものもルーフ上に積載してもOKということになるが、法律上OKであっても安全に走行できるかどうかはまた別の問題となることは言うまでもない。
なお、やむを得ない理由でこの範囲を超えた大きさのものを積載したい場合は、出発地を管轄する警察署に「制限外積載許可申請書」を提出し、許可されれば運搬が可能となるが、あくまで1回の運搬のみの許可となる。