この記事をまとめると
■ホンダの2代目クロスロードを解説
■3列シートを備えているほか、ACCや衝突軽減ブレーキもついていた
■現在少しずつ人気になってきている注目の1台だ
個性的な角張ったボディがいま注目されつつある
クロスオーバーSUV全盛の現在、各メーカーとも特色を出そうとさまざまなモデルをリリースしているが、ちょっと生まれる時代を先取りし過ぎてしまったクロスオーバーSUVが存在していた。それが2007年にリリースされたホンダ・クロスロード(2代目)である。
このクロスロード、初代はなんとランドローバー・ディスカバリーのOEMモデルとして販売されていた車種につけられていた車名なのだが、2代目は完全なホンダオリジナルモデルとして登場。
ベースとなったのはスタイリッシュな3列シートミニバンとして人気を博したストリームの2代目モデルで、ストリームと同じく3列シートを備えた7人乗りモデルとなっていた。
パワートレインはストリームと同じく2リッターと1.8リッターの2種類のエンジンをラインアップしていたが、トランスミッションはストリームに設定されていたCVTではなく、全車5速ATとなっていたのはクロスオーバーSUVというキャラクターを見越してのものだったのかもしれない。
ちなみに4WDシステムは、通常はFFで走行し、必要に応じてリヤにトルクを伝達するスタンバイ式のリアルタイム4WDとなるが、生活四駆として考えるなら必要十分な性能を併せ持っていた。
ベースこそストリームであるが、クロスロードは全幅を1755mmと5ナンバーサイズのストリームに対して余裕のあるサイズとなっており、角ばったデザインとも相まってストリーム以上に広い室内空間を実現していた。
なお、全幅こそ幅広であるものの、全長は4285mm(標準モデル)と短く、最小回転半径は5.3mと現在のヤリスクロスと同等ということで、日常の使い勝手も悪くない数値となっている。
当時は無機質で味気ない印象だった角ばったデザインも、いま見てみると流行り廃りに流されない力強いデザインとも感じられ、デザインにおいても時代を先取りし過ぎてしまった感がある。
また、いまから15年以上前に登場した車種であるが、衝突被害軽減ブレーキやアダプティブクルーズコントロールが設定(4WDモデルのみ)されており、今でもファーストカーとして通用する実力を持ち合わせている点も魅力的だ。
このように時代を先取りし過ぎてしまった2代目クロスロードだが、最近はクロスオーバーSUVブームに乗って中古車市場で注目度が高まっており、アースカラーに塗られてリフトアップ&M/Tタイヤを履かせるという定番カスタムがなされた車両も多く流通するようになってきた。
その一方で、比較的安価な車両もまだ流通しているので、クロスロードが気になっている人は早めに行動に移した方がいいかもしれない。