この記事をまとめると
■メルセデスAMGに「C 43 4MATICセダン/ステーションワゴン」が発売された
■F1マシンにも採用される最新のターボチャージャーを市販車初搭載
■走行性能も大幅に強化された走りにもこだわったスポーツモデル
新技術を搭載したマイルドハイブリッドのAMGモデル
メルセデスAMGは今年で創立55周年を迎えた。近年では「53」「43」「35」などラインアップに幅を設けることで顧客層を広げている。
そんなメルセデスAMGの「C 43 4MATICセダン/ステーションワゴン」が新しくなった。
このクルマの一番の特徴は、やはりパワートレインだ。これまでC 43はAMGの名前こそ付いていたが、エンジンは既存のV6をチューニングしただけのもので、ブランドのポリシーであるひとりの職人がひとつのエンジンを手作業で組み上げる「ワンマン・ワンエンジン」ではなかった。しかし、今回のC 43に搭載される2リッター直4ターボエンジンはM139という職人が手組みしたものとなり、最高出力408馬力、最大トルク500Nmを発揮する。
ターボチャージャーも注目で、ターボチャージャーと一体化されたモーターが電子制御で軸を直接駆動するという、F1にも採用されるエレクトリック・エクゾースガス・ターボチャージャーを量産車で初めて採用。このモーターは常に作動しており、結果、どの回転域でも自然な吹け上がりを実現した。
また、C 43は48Vベルト式スタータージェネレーター(BSG)を搭載するマイルドハイブリッド車で、一時的に16馬力が加わるブースト機能やセーリングモード、回生ブレーキ機能などによりエネルギー効率も高められている。
このエンジンには、AMG スピードシフトMCTという9速ATを組み合わせ、さらに4輪駆動システムのAMG 4MATICで強大なパワーを統制する。
強化されたパワートレインに対応するために、走行性能も磨かれた。
リア・アクスルステアリングを標準で搭載し、時速100km/h以下ではフロントタイヤとは反対に最大約2.5度操舵することで小まわり性能を向上させ、時速100km/h以上ではフロントタイヤと同じ方向に最大約0.7度操舵することでコーナリング性能を高めた。また、ブレーキも強化されており、フロントを4ピストンの固定キャリパーにドリルドベンチレーテッドディスク、リヤを1ピストンのフローティングキャリパーにベンチレーテッドディスクという組み合わせに変更。シルバーペイントのブレーキキャリパーにはAMGロゴが入る。