この記事をまとめると
■ロータスからハイパーカーの「エヴァイヤ」をベースとした限定車が登場
■チームロータスとそのドライバーの活躍から50周年を記念した車両となっている
■本物のF1マシンのパーツを使用している世界限定8台のモデルですでに全台完売
名ドライバーと名門チームの活躍から50周年を記念する1台
ロータスといえばクルマ好きであれば誰もが知るであろうイギリスの老舗自動車メーカーだ。遡れば、ロータス・ヨーロッパやロータス・スーパー7といったクルマ好きから長年愛される名車もあれば、最近までエリーゼやエキシージといった、軽量かつパワフルなモデルをラインアップしていたことでもお馴染み。
そして今年、次期ハイパフォーマンスカーとしてエミーラを発表したほか、同社初のSUVであるエレトレの発表も話題となった。
そんなロータスだが、2019年にはイギリス車史上初となるBEVハイパーカーとして「エヴァイヤ」というモデルを発表している。そんな近未来感あふれるモデルに今回限定車が設定されたのでお伝えしよう。
今回設定された限定車は「ロータス・エヴァイヤ・フィッティパルディ」というモデル。この車両は、レジェンドドライバーであるエマーソン・フィッティパルディと、名門F1チームであるチームロータスが、F1ドライバーズチャンピオンとコンストラクターズチャンピオンシップ獲得50周年を記念した限定車という立ち位置で登場した。
今から50年前の1972年のF1シリーズで活躍したType72を象徴する、ブラックのボディカラーにゴールドのピンストライプをオマージュしたエクステリアデザインになっているのが特徴なほか、最大のトピックとしてType72の実車で使用されていたアルミニウムをリサイクルして作られたロータリー式ダイヤルスイッチが採用されている。さらに、ダッシュボードに手縫いされたフィッティパルディのサインは、このモデル最大のアイデンティティだ。
このように、Type72のDNAがしっかりと受け継がれていることからも、このクルマがいかに50周年を祝うにふさわしいモデルなのかおわかりいただけるはず。
また、1972年シーズンレースでの勝利を祝うデカールがアクティブリヤウィイングに表示されているほか、Bピラーには8の数字が刻まれている。これは、1972年のシーズン中にエマーソン・フィッティパルディがこのゼッケンを付けて参戦していたことに由来する。
ちなみにこの「エヴァイヤ」は、0-100 km/hは3秒未満、0-300km/hは完全停止の状態からスタートしてもたった9秒で到達し、最高速度は350km/hを誇るというスペック。出力はなんと2000馬力を超えており、トルクは1700Nm以上を発生するという規格外のスペックを有している。
完全手作業で架装される同車は、世界限定8台の販売となっていたが、すでに完売しているとのこと。
伝説のF1マシンのDNAを受け継ぐたった8台しかない超弩級のハイパーカー「ロータス・エヴァイヤ・フィッティパルディ」。もしどこかで実車を目にすることができたなら、それはこのうえなく幸運な出来事になりそうだ。