この記事をまとめると
■ブレーキローターはかなり高温になる
■街乗りでもおよそ100~150℃、サーキットでは700℃を超えることも
■ブレーキの熱容量を考え、無理のないドライビングを心がけるべき
街乗りレベルでもおよそ100~150℃に
クルマのディスクブレーキは、運動エネルギーを熱エネルギーに変換する熱交換器の一種であり、ブレーキローターはその熱を一時的に蓄え、空気中に放熱する役割を担っている。
蓄えた熱が、そのブレーキの熱容量に対し余裕があるときは、ローター表面の表情は変わらないが、放熱が追いつかなくなってくるとローター表面が赤くなってくる。
耐久レースのナイトセッションの写真などで、ブレーキが真っ赤に焼けている幻想的なシーンがあるが、あれはブレーキ容量のリミットに近い状態だと思っていい(※レース用のカーボンローターの場合は、赤くなっても適正温度)。
では実際にブレーキローターの温度は何度ぐらいまで上昇しているのか。
クルマによってブレーキの熱容量に違いがあるが、一般的な乗用車であれば、買い物など普段の街乗りレベルでもローター温度は100~150℃ぐらいにはなる。
高速道路ではどうだろうか?
高速道路で緊急回避のために100km/hからドンと急ブレーキをかけると、0℃の水2リットルが3秒で100℃に沸騰するほどの熱エネルギーといわれている。
しかし、こうした単発のブレーキよりもローターにとって厳しいのはブレーキが連続するシチュエーション。