危険を予測した運転をすることが重要だ
信号のない交差点でも、片方に一時停止の標識がある場合は、一時停止すべきクルマが80%で、優先道路を走行していたクルマが20%の比率になる。一時停止の標識のないクルマも20%の過失が問われるのは、たとえ一時停止の義務はなくても、現場が交差点なので、横から何か出てくるかもしれないという注意義務を怠ったと考えられるためだ。
信号のある交差点で、ともに青信号であるにもかかわらず直進車と右折車が衝突した場合は、道路交通法で右折車は直進や左折のクルマを妨げてはならないとされているので、過失割合は80%と高くなる。一方、直進車にも20%の過失が認められるのは、右折してくるかもしれないという予測をする義務があるためだ。
ほかにも、センターラインを越えて反対車線のクルマに衝突した場合や、追突した場合は、100%の過失割合になるなど、さまざまな事例をあげるときりがない。
優先のあるなしなどを含め、こちらは悪くないと思える状況も考えられるかもしれないが、互いの行動を予測したり注意を払ったりすることが交通の基本であり、相手に譲るくらいのゆったりした気持ちで運転することが肝心だ。事故を起こせば、それだけで何時間もの時間を失う可能性もある。注意を払い、相手に譲りながらゆったり走ったとしても、事故で何時間も失うよりはましなはずだ。
ところで、過失割合に警察が介入することはないが、事故現場の状況を確認するうえでも、事故が起きたら警察に通報し、実態を公に記録してもらうことは大切だ。