いまモデル末期のお得な「たたき売り」は期待できない! 改良直前のカローラやタントが販売ランキング上位にくる異変を分析する (1/2ページ)

この記事をまとめると

■2022年9月の車名別新車販売ランキングの結果を分析

■トヨタ・カローラシリーズとダイハツ・タントが上位に入っている

■モデル末期の在庫処分を進めているのがランクインの理由

N-BOXがヤリスを抑えて首位に

 自販連(日本自動車販売協会連合会)から登録車、全軽自協(全国軽自動車協会連合会)から軽自動車の、それぞれ2022年9月単月の通称名(車名)別新車販売ランキングが発表された。登録車と軽自動車を合算した(含軽統計)ランキングによると、販売ナンバー1となったのはホンダN-BOXで、2022年6月以来久しぶりにトップとなった。前月となる2022年8月が約1.1万台と控えめな数字だったので、“何か企んでいるのかな?”と思ったが、半期や年度末など節目を意識するホンダらしくナンバー1を取ってきたようにも見える。事実、2022年度締め上半期(2022年4月~9月)新車販売台数では、2位のトヨタ・ヤリスに僅差ながらトップとなっている。

 新型となってから、初めてのフルカウントとなるトヨタ・シエンタは7785台で、登録車のみで6位に入っている。ライバルのホンダ・フリードは8月までは異例なほどの短い納期でシエンタ追撃を狙っていたが、9月に入り生産工場の稼働率が下がり、工場出荷時期の目途が一気に半年まで伸びた。そのためフリードはシエンタに22台差で8位となっている。工場の問題がなければシエンタを販売台数では軽く抜いていたことになっていたかもしれない。シエンタは生産車種の絞り込みを行い、部品供給状況もまずまずとの話もあるのか、現状の納車予定は2023年1月中旬以降となっているので、今後もランキング上位の常連となっていくかもしれない。

 興味深いのが、総合で3位に入っている、ダイハツ・タント、10月3日に改良と派生モデル設定を実施、5位に入っているトヨタ・カローラも10月3日に、セダン、ツーリング、スポーツの一部改良を実施しているところ。平時ならば改良直近となる9月はモデル切り替えの端境期となるので、販売台数が落ち込む傾向を見せるのだが、タントは前年同月比186.4%、カローラ系は114.4%となっている。カローラは7月141.2%、8月103.2%とまさにラストスパート状態が続いていた。タントは2022年8月比で192.9%と急伸している。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
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渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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