部品流用すらできなくなる! エンジン車乗りが「諦めざるを得ない」最悪の時はいつ訪れるのか?

この記事をまとめると

■クルマの電動化が進んでいる

■ガソリン車にはいつまで乗り続けられるのかを予想

■部品、ガソリン、耐久性などの点から考える

部品の確保やコンピュータの修復がハードル

 さまざまな意見があるにしても電動化へと進んでいるのは確実で、ガソリン車が増えることはないだろう。最近よく聞かれるのが「最後にガソリン車を楽しむ」という言葉。新型を語る際にも出てくるほどで、かの新型ランドクルーザーの開発陣も内燃機で出せるとは思わなかったというほど。

 そこで気になるのは、今乗っているクルマ。つまりガソリン車にはいつまで乗れるのかということだ。もちろん各メーカーの部品供給体制やガソリンが将来も売っているかという問題はあって、これらは誰にもわからないことではある。予想できる範囲内で、乗り続けられるかを考えてみよう。

 まずは部品からだが、これはけっこう望み薄。よく輸入車はパーツに困らないと言われるが、最近はそうとも言えない。2000年に入ってからのモデルでもパーツが廃盤になっていて、1990年代だと絶望的なクルマも。理由は経営の効率化などだが、もともと日本車の場合お寒いだけに、あてにできない可能性は高い。流用というのも言われるが、そもそも流用先のパーツがなくなれば同じだ。

 ガソリンについては予想すらできないが、今のようにそこら中にガソリンスタンドがあるのではなく、限られた場所で売ってくれるような感じでは残るかもしれない。ただ燃料は、パワーが落ちるにしても、合成ガソリン的なものが可能なので、ここはそれほど悲観的ではない。

 そして一番の問題が耐久性だ。つまりガソリンが供給されても、乗れなくなっては意味はなし。今まであればクルマは大切にすれば50年以上の維持も可能ではあった。しかしそれはアナログなクルマについてで、現状すでに1980年から1990年代初頭のクルマで問題になっているのがコンピュータの内部腐食や基盤の劣化。それが原因で作動不良が発生している。

 コンピュータの問題は、修復が難しいということ。直し方がわかっても、当時の部品が手に入らず断念せざるを得ないこともある。つまり最近の電子部品では直せない例が出ている。もちろんイチから設計して作り直すことはコンピュータだからこそできるが、コストは膨大だし、そもそも今や軽自動車でも30個以上付いているだけに対応は無理だ。ちなみにバイクは個数が少ないので、最近は新設計して作るという試みがなされている。

 結局、できるだけ乗れるところまで乗ってダメなら諦めるというのが現実的で、そのためには消耗品を中心にストックする。さらに気合と予算、場所があるなら部品車を確保しておくしかないだろう。その際もカバーをかけて野ざらしにするのではなく、外せるものは外して分類してストックしておくようにすると、劣化を抑えることができる。

 これは私見だが、部品をどこまでストックするかが大きなカギではあるものの、消耗品を中心にストックしたとしても、あと30年ぐらいしか乗れないような気がする。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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フィアット500(ヌウォーバ)/フィアット・プント/その他、バイク6台
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レストア、鉄道模型(9mmナロー)、パンクロック観賞
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遠藤ミチロウ、岡江久美子

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