電気で動く路線バスの乗り心地とは?
このGラインは専用道路を走る路線バスとなり、ノースハリウッドのバスステーション近くには地下鉄のノースハリウッド駅もある。
ホテルからレンタカーで1時間ほどかかりノースハリウッド駅についた。“パーク&‘ライド”を奨励しているようで、格安料金でクルマを停める広大な駐車場が用意されていた。
Gラインの発着するバスステーションに行くと、ちょうどバスが充電器からの“逆パンタグラフ”のようなものをルーフに接続して充電を行っていた。
バスへの乗降は専用のまるで電車の駅のようなバス停からがメインとなる。乗車に際してはバス停にある機械にICカードをタップすることになる。筆者もカードをタップして車内に乗り込んだ。バスは連節タイプの長い車両となるが、筆者が乗車した区間ではほぼ直線を走っていたので、車両なかほどの回転台にも座席が用意されていた。
専用道路を走ることもあり、速度はかなり速く、そして運転士の運転は少々荒かった。BEVバスで発車時にかなりアクセルをベタ踏み状態にしているようで発車時は座っているか、何かにつかまっていないと飛ばされてしまうかもしれない。
MTA(Metro Transportation Authority/ロサンゼルス郡都市交通局)は、2030年にすべてバス車両をBEV化するとしている。しかし、今回乗車したBEVシステムがそのままほかの路線で使われることはないだろう(あくまで専用路線を走る設計なので)。充電設備など周辺整備も含めた総事業費は8000万ドル(約1160億円)とのこと。Gラインは2020年から車両の電動化を進め、いまでは100%電動化している。規模の違いはあるが2030年に本当に100%BEVバス化しそうである。日本もこれぐらいのスピード感があればと考えこんでしまった。