無事にデビュー戦を走り切った
「普段はマニュアルのトヨタ86に乗っているんですけど、ダートは走らないので反応が遅いし、BRZのATも難しいので、まずはクルマに慣れるところから始めたいと思います」と語っていたが、梅本選手は2日の競技本番でも苦戦の展開。「前日の公開練習のインカーを見過ぎたのか、その感覚で走ったらミスコースしていましました」と語るように第1ヒートは痛恨のミスコースを演じた。
しかし、第2ヒートではJD7クラスの最下位ながらも16位で無事に完走。「ラリーのコ・ドライバーはドライバーの気持ちを汲み取らないといけないので、自分でダートトライアルに参戦すればドライバーの気持ちがわかるかも……と思ってチャレンジしたんですけどね。いきなりすぎてわからないことだらけでしたが、2本目はちゃんとアクセルとブレーキを踏めたし、クルマをぶつけずに完走できたので良かったです」と語るように、梅本選手は無事に全日本ダートトライアル選手権のデビュー戦をフィニッシュした。
この梅本選手の参戦について、参戦をサポートした小関選手は「知名度が高い方なので、多くの方にダートトライアルを知ってもらえるきっかけになると思って梅本選手を誘いました。今庄の練習走行ではしっかり踏めていました。タカタは速いコースなので大変だったと思いますが、ダートトライアルは女性ドライバーもATマシンで楽しめる競技ということを多くの方に知ってもらいたいですね」と小関選手。さらにラリー・ジャパンで梅本選手とコンビを組むドライバーの村田康介選手も三菱ランサーでJD4クラスに参戦していたが、「丁寧に走っていたので、見ていて安心しました。フィッシュした時は思わず拍手しましたね」と笑顔で語る。
梅本選手の2022年の残りのモータースポーツ活動としては前述のとおり、WRC第13戦のラリー・ジャパンにコ・ドライバーとして参戦する予定で、村田選手とともにプジョー208R3を武器に世界最高峰のラリー競技にデビュー。「ラリー・ジャパンは地元なので楽しみです。2019年のセントラルラリーより、2021年のセントラルラリーで成長しているので、自信を持って挑みたいと思います」と語っているだけにラリー・ジャパンでは各ワークスチームとともに、梅本選手の動向に注目したい。