黒いボンネットや青いマフラーは伊達じゃなかった! クルマのパーツを変えるとどのぐらい軽くなるかと「速さ」に与える影響 (2/2ページ)

重さがサーキットのタイムに与える影響は100kgあたり3%程度

・シート

 運転席のシートを樹脂製(FRP)のバケットシートに交換すると、一脚で5kgぐらい軽くできる。

・スペアタイヤ

 スペアタイヤはけっこう重くて、15kgぐらいある。下ろせばそれだけ軽量化になるが、クラッシュしてトランクが潰れたとき、若干安全性が増すような気が……(もともと積んでいないクルマも増えている)。

・フロアマット

 フロアマットも下ろすと2kgぐらいの軽量化に。サーキットを走る際は、安全性も考えて下ろしておくのがおすすめ。

・バッテリー

 電装品が増えるにしたがって、大きなバッテリーを積むクルマが増えている。最近ではバッテリーだけで20kgを越えるクルマも珍しくない。

 そうした純正の鉛バッテリーを、リチウムバッテリーに交換すると、重さは半分以下。わずか5~6kgぐらいで済んでしまう。

 リチウムバッテリーの進歩も進み、以前に比べて性能と信頼性が大幅に向上しているので、検討の価値あり。

 さてこれらの努力によって、クルマが軽くなったとしたら、燃費やサーキットのラップタイムにどれだけ影響を与えるのか。

 まず燃費についてだが、一般的な乗用車では、車重が100kg軽くなると燃費が3%ぐらい向上すると言われている(無駄な荷物は積みっぱなしにしないことが経済的だ)。

 サーキットでのラップタイムでいうと、F1マシンでフューエルエフェクト(燃料搭載量がラップタイムに与える影響を数値化したもの)が10kgあたり平均で0.3秒ぐらいと言われている。

 量産のスポーツカーなら、重さがタイムに与える影響は、燃費と同じく100kgあたり3%程度と思われる。つまり1周60~70秒ぐらいのコースで、車重を100kg軽くすれば、1.8~2.1秒ぐらい速くなると言う計算だ。

 かつては軽量化にために、パワステやエアコンを外すチューンもあったが、いまは材料置換によって快適装備を犠牲にしないゴージャスダイエットが主流。ツボを押さえて、コストと効果が釣り合う軽量化チューンを楽しんでみよう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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