この記事をまとめると
■アルピーヌ A110の新モデル「A110 R」が発表された
■レース活動から得た空力性能を発揮するパーツで武装
■カーボンを内外装に多用して車重を1082kgに抑えた
究極のスポーツ性能を追求した新モデル
2017年のアルピーヌブランドの復活とともに登場したアルピーヌ A110は、1963年に発売された初代のスタイリングを継承しつつミッドシップレイアウトの軽量スポーツカーとして現代に蘇ったモデルだ。
そんなアルピーヌ A110の新たなモデルとして、「A110 R」がF1開催を直後に控えた日本でワールドプレミアされた。
このA110 Rの「R」はラディカル(過激な)を意味しており、その言葉が表すように、軽量化とエアロダイナミクスの追求で運動性能を高めた、まさに「過激」と呼ぶに相応しいモデルになっている。
外装では、フロントにA110 Sと同様のカーボンリップスポイラーを装着しており、これによってダウンフォースが14kg増加している。また、ボディ側面には独自開発のカーボンサイドスカートを装着。アンダーボディを広くすることができたことで、優れた安定性を発揮する。後方のサイドスカートも、リヤタイヤまわりの気流を整える形状としたことで、こちらも高い安定性の確保に貢献している。また、前方のリップスポイラーと後方のディフューザーの組み合わせにより車高の低さも強調されているのも特徴のひとつだ。
ディフューザーもデザインが一新された。カーボンファイバーとファイバーグラスで作られたディフューザーは、従来のものよりさらに軽量化され、空気抵抗も軽減。さらに、これまでより長く後端部の幅が広がった形状に改良されたことによって、下向きのダウンフォースが大幅に増加した。
これにあわせて、垂直に配置したサイドフラップは、大きく低くなったディフューザーに直接空気が流れるようにフィンの形状を変更。この形状の変更により乱気流も軽減している。
スワンネックマウントで固定されたリヤスポイラーは、A110 Rの外見上の特徴のひとつだ。A110 Rでは、A110 Sよりさらに後方へ大きく突き出し、傾斜角も小さく、アプローチアングルも小さいものが取り付けられたことで、ダウンフォースと空気抵抗のバランスが最適化され、よりパフォーマンスを発揮しやすくなった。