原宿にポール・スミス(本人)降臨! コラボMINI2台を前にマシンガントークショー (1/2ページ)

この記事をまとめると

MINIとポール・スミスのコラボで2台のワンオフカーを制作

■東京の原宿にて期間限定で展示

■イベントに先立ちメディア向けにポール・スミス氏のトークイベントが行われた

約20年ぶりの再コラボ!

 ポール・スミスと聞いて、洋服やバッグを思い浮かべたアナタ! 極々一般的な知識をお持ちです。もしクルマがいの一番に浮かんだら、相当重度な自動車マニアといえるでしょう。

 そんなポール・スミスさんが来日するイベントがあると聞いて、いてもたってもいられなかった私。じつはその名を聞くと、ファッションもクルマも同時に浮かぶので、ちょっと変わったタイプなのかもしれません。当然自動車メディアの編集を仕事として選ぶぐらいですから、クルマは大好き。そしてかつては、財布もバッグもポール・スミス、もうちょっとおカタイ前職時代は通勤スーツもシューズもポール・スミスと、かなりこのブランドにハマっていたんです。

 それはさておき、今回のポール・スミスさんが登場するイベントは、自動車ブランドのMINIが主催したもの。

 念のために説明しておくと、ポール・スミスさんは、1970年代から同名のブランドを展開する英国のファッションデザイナー。極東に住むしがないサラリーマンの私ですらファンになるぐらい、世界的に有名なブランドに成長させた、超有名人です。

 一方自動車のMINIは、もともと英国ブランドのクルマ。BMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)が1950年代から販売していて、その姿と名前はクルマ好きならずとも「オシャレカー」としてけっこう知られ、女性ファンも多いモデルです。2001年からMINIはBMW傘下のブランドとして、ある意味まったく別モノのクルマになるのですが、デザインイメージをシッカリ踏襲することで、ファンが離れるどころか増えている印象。クルマ好きはBMCのモデルをオリジナルミニとかオールドミニとか呼び、BMWになったあとのMINIをBMWミニなんて呼んだりしますが、まぁそんなのはマニアの話で、一般の人にとって、MINIと名が付いていればどちらでもいいでしょう!

 じつはポール・スミスさんとMINIは1990年代にコラボし、ただでさえファッションアイコン的なルックスをもつMINIを、さらにオシャレに加飾した特別モデルを登場させているのです。ある意味、そもそもが世界的なファッションデザイナーのお眼鏡に適うようなオシャレなクルマじゃなきゃ、コラボできなかった可能性はありますね。あとは英国繋がりなんてのも影響していたのかもしれません。

 さて、前置きが長くなりましたが、今回のイベントとは、再びポール・スミスとMINIがコラボし、新たに2台のワンオフカーを作り上げ、それを公開するという内容です。

 平日の午前中だというのに若きファッションモンスターたちがこれ見よがしに闊歩する街、東京は原宿にあるイベント会場に入ると、すでに2台のMINIがスタンバイ。そのうちの1台、青い「MINI Recharged」のほうは、いわゆるオリジナルMINIです。

 一体どんな仕様なのか……なんて思って眺めていると、写真でしか見たことがないポール・スミスさんが降臨! 軽い紹介を挟み、BMWグループのMINIデザイン部門責任者のオリバー・ハイルマーさんとのトークセッションがスタートです。このメディア向けイベントは、基本このふたりのトークがすべて。

 クルマにしてもファッションにしてもデザイナーというと、浮世離れした気難し屋のイメージ(完全な私の偏見ですね!)。ところがオリバーさんとポールさんのトークは、じつは台本ナシじゃないの? ってぐらいの、一流芸人のフリートークのよう。英語で繰り広げられる掛け合いを同時通訳でレシーバーを通して日本語で聞くわけですが、さぞかし通訳さんは苦労されたことでしょう。日本語ネイティブな私が、イヤホンから流れる日本語で追うのもやっとなほどの、ユニークなマシンガントークでした。デザイナーさんてもしかしたら、気さくな陽キャ的人種が多いのでしょうか?

 そのトークによれば、BMWからポール・スミスさんに1本の電話があり、

「またコラボしようよ!」

「だったら単にデコレーションするんじゃなく、それ以上のこともできるよね。BMWがテーマとするサステナビリティとか」

「OK!」

 といった感じでプロジェクトが進んだようです。ちなみに、コロナ禍ということもあり、一度ミュンヘンに行っただけで、あとは「魔法」がやってくれてクルマが完成したのだとか。


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