この記事をまとめると
■クルマをアフターパーツでカスタムするとどんな効果があるのか解説
■走りがウリとなっているクルマでは最初から適したパーツを導入している例もある
■最近では純正パーツの性能やデザイン性が上がっているのでカスタムは下火傾向とも言える
クルマのカスタムにわざわざお金をかけて効果はあるの?
チューニングというか、クルマをイジってパーツを交換するというのが、一般的でなくなった昨今。逆を言えば、その昔は走り屋的な人でなくても、けっこうパーツは換えていたものだ。見た目を好みに仕上げるためというのもあったが、機能面での効果もあった。基本クルマはツルシで乗るような、パーツを換えたことがない人にはピンとこない「換えるとどうなる?」を紹介しよう。
シート
フルバケットまでいかなくても、サイドのサポートがしっかりと立っていて、クッションも固めのスポーツシートに換えることは多かったし、純正でもスポーツカーだと、バケットタイプを標準で用意しているのもけっこうあった。貴重な例として、スイフトスポーツは今でもかなり攻めた形をしている。
実用的なフラットでクッションもふんわりとしたシートから乗り換えると、体が左右に振られることがなくなって、コーナーなどでGがかかった際の不安がかなり減る。視線が無駄に動かないのでスッとクリアする感じが味わえる。
ステアリング
スポーツモデルを中心に1990年代前半頃まで。つまりエアバッグが普及するまでは、クルマを買ったらまずはステアリング交換したものだ。ステアリングなんて純正だって同じだろうと思うかもしれないが、軽くなるので慣性が減って回しやすくなるし、真円度も高いのでブレなく回すことができるようになった。
シフトノブ
インテグラ・タイプRなど、ホンダがタイプRシリーズを中心にしてチタンシフトノブやアルミの採用に力を入れていた。金属の丸い玉だと、滑りがよくなるので手のひらとの摩擦が減ってスムースにシフト操作が可能だったのだ。ウッドも同様で、木でできているとはいえ、ニスでツルツルに仕上げてあるので、金属製同様の効果が得られた。
社外の金属製で注意なのが、真夏と真冬で熱すぎ、冷たすぎで握れないこともあった。革巻きでも不満はなかったが、その昔は樹脂製が多くて握った感覚も安っぽかったので、交換したものだ。
ホイール
今でも交換する率は高いパーツだが、それでも純正のデザインがよくなっているので昔に比べれば減っているだろう。効果はやはり見た目がメインだったが、軽くなるというのは慣性にも関係する物理現象だけに体感できなくても好影響はあったし、ホイールの広告ではこの点を訴求しているものを見かけたほど。
もちろん交換前後で重量の変化が大きいケースでは体感できることもあって、バネ下重量が軽くなるのでバタつきが減って乗り心地がよくなることはあった。