様変わりを寂しく思った
2019年1月に開催されたデトロイトショーは1月開催最後のショーであり、それまでのオーソドックスなオートショースタイルでの開催も最後とされた。しかしすでに出展を取りやめるブランドも目立ち、「トヨタが新型スープラのワールドプレミアをしなかったら何もネタがなかった」と言われるぐらいの状況であった。しかも、単にスープラをワールドプレミアするだけでなく、豊田章男社長が日本から駆け付けユーモアたっぷりのスピーチを行い、これに救われたメディア関係者も多かったはずだ。
今回のデトロイトショーはというと、カンファレンスを行ったアメリカンブランドも、フォードにてビル・フォード会長が出席したものの、ほかでは発表するモデルのブランドの責任者が登壇する程度であった。
ただ、カンファレンスには登壇しなかったものの、ステランティスのジープブランドのプレスカンファレンスには、ステランティスのカルロス タバレス会長が姿を見せ、往年のデトロイトショーばりにメディア関係者がザワついていた。
今回のデトロイトショーでは、参加しているブランドが非常に限定的だったものの、参加していないメジャー自動車メーカーの幹部も多くが会場を訪れたとの話も聞いている(様子を見に来たようだ)。開催規模からいっても、世界の業界幹部が公式に集うということは考えられないが、往年のデトロイトショーと同じ場所で開催されていただけに、往年のショーを思い出しながらその様変わりを寂しく思ってしまった。