取り締まりの増加率が上がった違反も調べてみた
そしてここからは増加率に注目してみたい。
前年=2020年に対し、増加率がとくに大きかったのは、上記の「歩行者妨害」。前年比+12.1%と目立っている。続いては「携帯電話使用等」の「危険違反」。+10.6%携帯電話等の使用違反は、令和元年12月から罰則が強化されていて、同じ「携帯電話等の使用違反」でも「危険違反」(携帯電話等の使用等により道路における交通の危険を生じさせたもの)と「使用違反」(携帯電話等を保持、使用および画面注視)に分けられる。
そしてもうひとつが、50km/h以上の最高速度違反。これが+7.0%だ。最高速度違反全体では、-8.4%で、とくに25km/h未満は、-10.7%なので、軽微(?)な違反は目くじらを立てず、大きな違反を厳しく取り締まる傾向にあるようだ。
あとは全体的にマイナス傾向。
違反キップを切られたのは、2020年度に対し、20万5683件も減っているので、これは社会的にもドライバー的にもいいことだ。ただし、交通反則通告制度に基づき納付される反則金収入を原資として、地方公共団体が単独で行う道路交通安全施設整備の経費に充てるための財源として交付される「交通安全対策特別交付金」の予算は、年間530億円(令和3年)と決まっている!
取り締まり全体が甘くなることは考えられないので、ドライバーは引き続き交通ルールを守って、安全運転を心がけよう。