今後は自動で速度を制限する機能が付く可能性がある
日本で売られているフランス車の多くには手動で速度リミッターをセットする機能がついているが、これは速度制限の厳しい住宅街などを走行するのに便利な機能となっている。
さらに欧州では、そうした手間を省くことのできる新しい進化した速度リミッターも研究されている。
ボルボのASL(自動速度リミッター)は、速度標識にあわせてリミッターを作動させる機能だ。標識認識機能はすでに実用化されているので、その数字にあわせて速度を制限するというのはけっして難しい話ではない。市場が求めればほとんどの自動車メーカーがすぐに実装することができるだろう。
余談だが、ボルボはスマートキーの情報に合わせて、ドライバーごとに最高速度を制限するといった機能を持たせている。ドライバーの技量に合わせて、上限速度をコントロールするというのは高齢化社会のニーズを満たす機能となるかもしれない。
いずれにしても自動運転テクノロジーが広まってくると、制限速度順守というのは公道を走るクルマの基本となるだろう。なにしろ自動運転車は危機回避シーンを除いて速度違反をすることが基本的にはないからだ。自動運転車が増えてくれば、手動運転のクルマも速度を守ることが厳しく求められるはずだ。
現在の国産車に備わっている速度リミッターは高速道路での爆走を防ぐための自主規制といえるものだが、将来的には、リアルタイムに走っている道の制限速度を自動的に守るような進化した速度リミッターが義務化されていくのかしれない。