納期遅延ゆえイベントへの出展も憚られる
ホンダは8月ぐらいまでは、フリードは納期が早く、ほかの人気車もそれほど納期遅延が目立たなかったのだが、9月に入り工場稼働率が下がると軒並み工場出荷目途が半年以上となってしまった。CR-Vやシャトル、フィットなどは1カ月程度となっているが(本稿執筆時点)、人気のN-BOXまでが半年以上かかるのでは、半期決算セールも盛り上がりに欠けるものになってしまうように思える。現状なかなか新車を購入しても手元に届かないなか、「新車を買おうかな」とお客をその気にさせるきっかけにはなりそうだが、月内納車できる新車がほとんどないなかで、半期決算をうたうのはやはり少々違和感を覚えるところでもある。
本稿を執筆している時は、ちょうどアメリカ・ミシガン州で北米国際オートショー(通称デトロイトショー)開催直前。デトロイトショーでは会場に展示ブースすら構えないブランドもあると聞く。「アメリカでも納期遅延は深刻なものとなっております。そのなかオートショーにブースを構え、“新車の販売促進活動”を行うことに対して、消費者から“新車を納められないくせに”と思われ、出展することが逆効果になるのではないかと判断したブランドもあると聞いています」とは事情通。
積極的な販売促進活動はしたいが、その活動で受注を多く集めても納車がいつごろになるのか案内できない車種が多い。セールスマンの苦しい営業活動は日本だけの問題でもないようだ。