この記事をまとめると
■正規輸入車と並行輸入車の違いを解説
■いまの並行輸入車の主流はレア車
■並行輸入車のリスクは頭に入れておくとよい
かつて並行輸入車の個体は多かった
自動車趣味が高じてくると「輸入車が欲しい!」と考えるようになる人も増えてきます。国産車にはないブランドの魅力もありますし、そもそも街で見かけないようなレア車に乗りたいと思うと、輸入車というのは選択肢のメインになってきます。
とはいえ、輸入車というのは基本的には高価な傾向にありますから新車で購入するというのは現実的ではないという方も多いでしょう。
そして、輸入車の中古車買うときに気にするべき点のひとつに「正規輸入車と並行輸入車の違い」を知っておくことがあります。
正規輸入車というのは、メーカー直系の日本法人などの正規代理店・正規輸入元が日本に持ち込んだ車両のことをいいます。いまや、日本の輸入中古車の多くが、もともと正規輸入されたものとなっています。この場合、メーカーの工場から出てきた未登録の車両をそのまま船に積んで日本に運んでいることが基本となります。
一方、並行輸入というのは現地で個別に購入した車両を日本に持ってきた車両を指します。現地でいったん登録して日本に輸出していることもあるので、厳密には中古車を輸入しているケースもあります。
余談ですが、1990年代くらいまでは新車の並行輸入車も少なくありませんでした。正規輸入されているのと同じモデル・同等グレードを、為替のタイミングなどを利用して安く入手して日本に持ち込むことで、リーズナブルな価格で販売するというビジネスが跋扈していたのです。そのため、欧州車では並行輸入車はほとんど左ハンドルしか選べなかったのです。
左ハンドル(右側通行)の仕様を日本で売るためには、ヘッドライトの変更などのローカライズが必要になりますが、その費用を考慮しても正規輸入モノより安価な設定ができたことで並行輸入車が増えていったという時代があったわけです。
ただし、現在はインフォテイメントシステムのローカライズなど、正規輸入元でなければ対応が難しいこともあって、価格競争力を求めた並行輸入車は減っている方向にあります。