「クラウン原理主義者」も「SUV好き」ももうちょい待て! クラウンクロスオーバーを買っていい人ダメな人 (2/2ページ)

伝統的なクラウンを期待するならセダンを待つのが吉

 その意味では「クラウンはセダンでなきゃ」というユーザー層にもクラウンクロスオーバーはおすすめできない。冒頭でも記したように、クラウンセダンが登場することがわかっているのだからなおさらだ。

 最新のクラウンを乗り継ぎたいというオーナーが、セダン登場までのつなぎとしてクラウンクロスオーバーを選ぶことは止めないが、新型クラウンセダンが登場するまで待っているのが吉といえるだろう。

 もうひとつ、お伝えしておきたいのは、筆者がエンジニアとコミュニケーションを取ったときに聞いた次の言葉だ。それは「新型クラウンにおいて、もっともワインディングが楽しめるのはハッチバックタイプのスポーツです」という内容だった。

 クラウンスポーツにどのようなパワートレインが用意されるかはまだ不明な部分が多いのだが、新世代アーキテクチャーのクラウンで走りを楽しみたいというユーザーは、スポーツの登場を待つというのもよさそうだ。

 それはさておき、クラウンクロスオーバーは内容を考えると、非常にリーズナブルな価格設定になっている。その価格帯は435万~640万円であり、絶対的には安いとはいえないが、インフレが進んでいる現在においては、クラウンというネームバリューや全車電動4WDハイブリッドというメカニズムを考えると、賢い選択になり得る。

 もっといえば、レクサスやハリアーなどとの価格差を考えてもクラウンクロスオーバーのコスパは際立っている。クラウンはかくあるべし、という主義主張がなく、クラウンクロスオーバーのスタイリングが気になっているならば、買って損はないといえそうだ。

 もっとも、クラウンクロスオーバーのリセールバリューについては、セダン/スポーツ/エステートとすべてのバリエーションが揃ってみないと何ともいえない部分はある。もしリセールが気になるようであれば、4つのバリエーションが揃うであろう2年後まで待つしかないが、昨今の納車遅れを考えると、はやめにオーダーすべきといえるかもしれない。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
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モトブログを作ること
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