メンテナンスをちゃんとすれば堅牢な設計なので快適に長く乗れる
ではなぜV70がここまで安価で売られているのかというと、決してV70が悪いクルマであるということではなく、故障が多くメンテナンス費用が掛かるクルマというイメージが付いてしまっているからと考えられる。
といってもV70が粗悪な作りのクルマということではなく、もともと北欧生まれのボルボは、定期的なメンテナンスで消耗部品を交換しながら長く乗り続けるという考え方の上でクルマ作りがなされている。そのため、しっかりメンテナンスを実施し、予防整備を含む部品交換を行っていれば長く乗り続けることができるクルマに仕上がっているのだ。
しかし、日本車のように車検のときしかメンテナンスをしない、というような乗りっぱなし状態ではてき面に不調に陥り、結果的にさまざまな部品交換が必要となってしまって「壊れて修理に費用が掛かる」というイメージが付いてしまっているというワケなのだ。
そのため、そもそもクルマに対する考え方が違うユーザーが乗るようになったことでネガティブなイメージが付いてしまったという不遇の1台がV70と言える。
逆に言えば、しっかりメンテナンスを実施しながら長く乗りたいと考える人にとっては、安価なV70は購入直後にリセットをするためのメンテナンス費用は掛かるものの、長く愛せる1台とも言えるかもしれないのだ。