フェラーリのSUVは現地価格で約5600万円! ブランド初の4ドアモデルとなるプロサングエを発表 (2/2ページ)

圧倒的な走行性能を実現させる画期的な技術を搭載

 内装は、フェラーリSF90ストラダーレにインスピレーションを受けたものになっており、ほぼ左右対称になっている。助手席側にも、10.2インチのインフォメーションディスプレイを備え、運転時のさまざまな情報を表示できるようになっている。

 また、ブルメスターの3Dハイエンド・サラウンド・サウンドシステムを標準装備。フェラーリとして初めて、後席含めてそれぞれ独立した調節が可能なシートを搭載し、後席にもヒーター機能、リクライニング機能が備わっている。

 パワートレインは最高出力725馬力/最大トルク716Nmの6.5リッターV12自然吸気エンジンを搭載。そこに8速DCTとフェラーリの4輪駆動システムの「4RM-S」の進化版を組み合わせたことで0-100km/h加速3.3秒という、フェラーリの名に恥じないパフォーマンスを実現した。

 この圧倒的な性能を支えるために、フェラーリは新たなアルミニウム合金製シャシーを製作。フェラーリの従来の4シーターモデルに比べてねじり剛性で30%、ビーム剛性も25%向上したことで、粗い路面から受ける衝撃も上手くいなしてくれるほどの快適性能も兼ね備えた。

 サスペンションは、48Vのモーターアクチュエーターがダンパーのストローク方向に力を加えることができるマルチマティック社のトゥルー・アクティブ・スプール・バルブ(TASV)システムを採用。このシステムとサイド・スリップ・コントロールなどが働くことで、コーナリング時のロールやピッチを抑え、タイヤにかかる横力をバランスさせながら路面の凹凸を吸収し最高のパフォーマンスを発揮するようにアクティブに制御する。

 また、このフェラーリ・プロサングエには、ボッシュと共同開発された安全装備が搭載されるのもトピックで、アダプティブクルーズコントロールや自動緊急ブレーキシステム、レーンキープアシストなどの運転支援技術が標準装備になった。また、急な下り坂での車速を自動ブレーキなどによって維持してくれるヒルディセントコントロールも初搭載される。

 フェラーリ・プロサングエの価格は、イタリア本国で39万ユーロ、日本円にして約5600万円と、お値段も決して安いものではない。ただ、環境規制が厳しいこの時代にあえてV12エンジンを新設計し、SUVではなくGTだと断言できるだけのパフォーマンスを実現したフェラーリの気合いの入れようは半端ではない。世界中のセレブが待ち望んでいた4ドア4シーターのフェラーリなだけに、その成功は約束されたも同然。どうやらフェラーリの未来は明るそうだ。


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