オリジナル派とモディファイ派は相入れないことも
理由3)自分の商売を持ち込む
メンバーはさまざまな思惑を胸に秘めてでクラブに加入してきます。そのなかでも御法度であり、かなりの確率で敬遠されるケースは「自分の商売を持ち込む」ではないでしょうか。
営利目的で近づいてくる人の加入を固く禁じているクラブもあるようですが、それでもいつの間にか潜り込んでしまうものです。クルマ関係であれば整備やコーティング、中古車販売など。接点はいくらでもあると同時に、その気になれば作れます。
例外として、仮に営利目的であったとして、メンバーに何らかのメリットがあれば歓迎されるケースもあります。
理由4)オリジナル派とモディファイ派の衝突
双方が永遠に交わることのない平行線……まさに対極、水と油の関係といえるでしょう。
方やオリジナル派は、工場ラインオフの状態が頂点であり、この状態を維持していることが尊敬の念を集めます。
そしてモディファイ派はというと、自分好みだったり、サーキットで目標のラップタイムをクリアするためであったり……と、さまざまな大義名分(口実?)において手を加えます。
フルノーマルと自分好みにカスタム……。そもそも、双方の目指す方向性、考え方がまったく異なるのですから、相容れるわけがありません。
お互いを尊重するか、干渉しないという暗黙のルール……大人の関係……紳士協定が結ばれていればいいのですが、まともに正面からやりあうとこれはもう、クラブ内の全面戦争に発展しかねない由々しき問題となりえます。
理由5)クラブ内で内部分裂する
新旧メンバーが入り乱れ、クラブ内の意思統一の機会を逸した結果……次に起こるのは内部分裂です。
クラブ内の秩序が乱れ、細胞分裂するかのように、一部のメンバーが不穏な動きを取り、新たなグループを作りはじめたらもう危険水域です。ここまで状況が悪化したらいわゆる「元サヤ」に戻るのは極めて困難な状況に陥っていると認識すべきでしょう。
こうしてクラブ内で内部分裂あるいは空中分解をお越し、有志で立ち上げたクラブは悲しい結末を迎えることとなるのです。
まとめ:あれほどうまくまとまっていたオーナーズクラブが空中分解するのか?
さまざまな要因が考えられますが、メンバーが増えれば増えるほど統率を図るのが困難となります。
一部のクラブはメンバーの2人以上の推薦がなければ加入できない、あるいは入会に関して事前審査を設けているケースもあります。「さすがにそれはやりすぎだ!」という声が聞こえてきそうですが、裏を返せばそれくらい厳しい規定を設けないとクラブの整合性がとれなくなってしまうからです。
気の合う仲間同士、あまり細かい決まりやルールづけを行わず、あえてのんびりこじんまりと……。これがオーナーズクラブが長続きする秘訣なのかもしれません。